SF映画『スターウォーズ』シリーズに登場する悪の道に堕ちた「ダークサイド(暗黒面)」の「悪役」である「シスの暗黒卿」をまとめた一覧。シス(Sith)とは、アメリカ映画『スター・ウォーズ』シリーズで用いられる用語の一つ。「ジェダイの騎士」と相対する存在として「シスの暗黒卿」もしくは「シス卿」などとも呼称される。シスは基本的に「師匠(マスター)」と「弟子(アプレンティス)」の二人一組で行動する。
新三部作(プリクエル・トリロジー)/ 旧共和国時代の代表的なシス卿
アナキン・スカイウォーカーを主人公とするシリーズ。1999年から2005年にかけて公開された。旧三部作の前日譚。
- 1999年 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
- 2002年 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
- 2005年 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
ダース・プレイガス
ダース・プレイガス(Darth Plagueis)は、シスの暗黒卿。ダース・シディアスのマスター。彼はミディ=クロリアンを操るための知識を持っていたが、弟子のシディアスにその知識を伝えていたため殺害された。
ダース・シディアスはアナキンに語る「ダース・プレイガスはシスの暗黒卿だった。とても強く、とても聡明だった。彼はフォースを使ってミディ=クロリアンを操り、生命を作り出すことができた。彼はこのダークサイドの知識を持っていたのだよ。彼は大切だと思う者を死から遠ざけることさえできたのだ。」(スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐)
ダース・シディアス「不幸にして彼は弟子にすべての知識を与えていたのだ。そしてその弟子が彼の寝込みを襲って殺害したのだよ。皮肉なことだ。他者を死から救うことはできても、自分自身を救うことはできなかった。」(スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐)
ダース・シディアス / パルパティーン


ダース・シディアス(Darth Sidious)は、銀河共和国最後の最高議長を務め、銀河帝国を創設したシスの暗黒卿。ダース・プレイガスの下で永らく修行を積み、やがて強大なフォースを手に入れると同時に師を殺害、最強のシス・マスターとして君臨した。表向きには惑星ナブー代表のパルパティーン元老院議員として活動し、銀河系情勢を影から操作していた。


ダース・モール

ダース・モール(Darth Maul)は、ダース・シディアスの弟子で、全身が赤と黒のシスの刺青で覆われている。モールはジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンやパダワンのオビ=ワン・ケノービらと対決した。



クワイ=ガンとオビ=ワン・ケノービと戦い、クワイ=ガンを倒す。その後、オビ=ワンも追い詰めるが、クワイ=ガンのライトセーバーを用いたオビ=ワンの攻撃を予測できず、胴を両断され、溶解炉に落ちて消えた。

ダース・ティラナス(ドゥークー伯爵)
ドゥークー伯爵は、惑星セレノー出身の元ジェダイの騎士で、後にシスの暗黒卿へと転身した。シスの暗黒卿として授かった新たな名前はダース・ティラナス(Darth Tyranus)である。イギリスを代表する名優クリストファー・リーが演じた。
クワイ=ガン・ジンの師であり、ヨーダの弟子。
ダース・ティラナス(ドゥークー伯爵)「良い報せです、閣下。戦争が始まりました」
ダース・シディアス「素晴らしい。全て計画通りに運んでおる」


パルパティーンにとっては幼い頃から目を付けていたアナキンこそが本命の弟子であり、ドゥークーは彼をシスに引き入れるまでの繋ぎでしかなかった。
ダース・ベイダー/アナキン・スカイウォーカー
ダース・ベイダー(Darth Vader)は、かつてジェダイだった時の名前はアナキン・スカイウォーカー。エピソード1~3にかけては上記のアナキンとして登場、生い立ちや、ジェダイになるまでの経緯と、自身の苦悩からシスの暗黒卿に変貌するまでの経緯が描かれた。

熟練したオビ=ワンの戦法に思うままに攻撃できず、地の利を得たことで挑発をしたオビ=ワンの誘いにのってしまい、攻撃に移る一瞬の隙を突かれ、オビ=ワンのライトセーバーで左腕と両足を切り落とされ敗北。暗黒面に堕ちたかつての弟子を哀れむオビ=ワンに、彼はもはや憎しみしか抱いていなかった。溶岩の熱で服が発火して全身に火傷を負い、自然呼吸も不可能な体となってしまった。

危機を察して駆けつけたシディアスにより救出され、サイボーグ化手術を施されて一命は取り留めたものの、シディアスが期待していた、自身やヨーダをも超えるほどの可能性を秘めたフォースの潜在能力は、戦傷と火傷により生身の肉体の大半が失われたため、そのすべてを開花させることはできなくなってしまう。

旧三部作(オリジナル・トリロジー)/ 帝国時代の代表的なシス卿
ルーク・スカイウォーカーを主人公とするシリーズ。1977年から1983年にかけて公開された。
- 1977年 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
- 1980年 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲
- 1983年 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
ダース・シディアス / 皇帝パルパティーン

シディアスは、各星系に帝国軍の総督を置いて、軍事的威圧による直接支配に乗り出した。その象徴として、惑星さえ破壊可能な巨大宇宙要塞、デス・スターを建造したが、反乱同盟軍の起死回生的な作戦によって敢え無く破壊されてしまった(エピソード4/新たなる希望)。デス・スターを破壊した反乱軍兵士がベイダーの息子のルーク・スカイウォーカーであることを知ったシディアスは、若き日のアナキンに比肩し得る強力なフォースを見せていたルークを自陣に引き入れようと画策し始める。『エピソード4~6』では劇中にて終始「皇帝」としか呼ばれていなかった。
皇帝パルパティーンの最期
ルーク・スカイウォーカー「あなたの負けだ、陛下。僕はジェダイだ。かつて父がそうであったように」
ダース・シディアス「よかろう、ジェダイ。改心せぬなら、お前には死んでもらう」

ここに至ってシディアスは、最早ルークをシスの新たな弟子とするのは不可能と判断し、フォース・ライトニングによってルークを殺そうとした。しかしそれを見ていたベイダーが、かつてパルパティーンに言われるがままに、ドゥークー伯爵やメイス・ウィンドゥを殺めた若き日(「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」の時代)の自分とは全く違う、息子のジェダイとしての毅然とした姿と、ただ一心に父を信じ続ける強い叫びに心を打たれ、シディアスがルークにフォース・ライトニングで止めを刺そうとした際、ヴェイダーはついに決断を下した。

ジェダイの騎士に復活したダース・ベイダーは自らのシス・マスターに掴みかかり、彼を持ち上げて第2デス・スターの反応炉へと落下させた。皇帝はリアクター(融合路)の炎に包まれて爆死した。
ダース・ベイダー

ダース・ベイダーは、『スター・ウォーズ』エピソード4~6にかけては、皇帝の手足となって帝国の支配と恐怖の体現者としての役回りを担っていた。悪のカリスマとして非常に人気のあるキャラクター。映画の悪役の代名詞。

ダース・ベイダーは、対決したルークを打ち負かし、自身がルークの父親であることを告げて、自らの手ほどきでフォースの暗黒面に引き込み、まだ開花していないルークの潜在能力を解放させようと考え、皇帝を倒し親子で銀河を支配しようと誘うが、拒否されてしまう。

銀河皇帝が放つフォース・ライトニングに撃たれながらも父の良心を信じ続ける叫びに心を打たれ、かつてのジェダイの騎士であった頃のアナキン・スカイウォーカーとしての心を思い出したベイダーの心はジェダイに帰還し、捨て身の覚悟で皇帝を第2デス・スターの巨大な原子炉に投げ込んで倒した。

続三部作(シークエル・トリロジー)の代表的なシス卿
レイを主人公とするシリーズ。『フォースの覚醒』(2015年)に始まった続3部作では、ファースト・オーダーの最高指導者スノークが謎に包まれた悪役として描かれていたが、『最後のジェダイ』(2017年)で突然の退場。『スカイウォーカーの夜明け』では、まさに真打ち登場といった趣で元銀河帝国の皇帝パルパティーンが再登場する。
- 2015年 スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)
- 2017年 スター・ウォーズ/最後のジェダイ(エピソード8)
- 2019年 スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
皇帝パルパティーン
パルパティーンはなんと生きていた。ファースト・オーダーを操り、カイロ・レンをダークサイドへと誘うための操り人形としてスノークを作り上げたのである。
【ストーリー】
レイとベンが類まれなるフォースの対であることを認識し、パルパティーンは彼らの力を吸い取り活力を取り戻した。レジスタンスの艦隊をフォースの稲妻で攻撃し、なおも抵抗を試みたベンを地の底へ叩き落した。
レイもまた弱っていたが、過去のジェダイたちの声を聴いていた。彼らはレイに力を貸した。立ち上がったレイにパルパティーンはフォースの稲妻で攻撃をかけるが、レイはルークとレイラのスカイウォーカー兄妹のライトセーバーで攻撃を避け、ついにパルパティーンを倒す。しかしレイも命を落としてしまった。地の底から這いあがってきたベンは自分のフォースを使ってレイを蘇生する。レイはベンを認めると、抱きしめてキスをしたが、今度はベンがそのまま絶命し、姿を消してしまった。
スノーク

スノーク (Snoke) は、『スター・ウォーズシリーズ』に登場するキャラクター。銀河帝国の復活を掲げる帝国軍の残党から誕生した組織ファースト・オーダーを率いる最高指導者(英:Supreme Leader)。強力な暗黒面のフォースの使い手で、カイロ・レンをダークサイドに引き込んだ人物。

最新作の『スカイウォーカーの夜明け』では前半の初めの方でスノークは、パルパティーンによる傀儡であったと明かされている。スノークはパルパティーンの傀儡に過ぎないため、あっさりと『最後のジェダイ』で殺されてしまった。

カイロ・レンは玉座の肘掛けに置かれたレイが持っていたルーク・スカイウォーカーのライトセーバーを遠隔で起動し、最高指導者の胴体を貫いた。
カイロ・レン
カイロ・レン(Kylo Ren)は、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空のキャラクター。『フォースの覚醒』にて初登場したダーク・ジェダイ。ハン・ソロとレイア・オーガナの息子。本名は「ベン・ソロ」。未熟故にダークサイドとライトサイドの狭間で苦悩しており、崇拝しているベイダーと同じ強さを手に入れたいと考えている一方、自分は祖父ほど強くなれないのではと恐れている。


レイ/レイ・スカイウォーカー

レイ(Rey)は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でメインキャラクターとして初登場した。ドロイドのBB-8を助けたことからフィンと出会い、レジスタンスとファースト・オーダーの戦いに巻き込まれて行く。強いフォースの持ち主で、その力は、カイロ・レンとの戦い、ルークとの出会いによってますます強大なものとなる。


「スカイウォーカーの夜明け」にて、カイロ・レンはレイがパルパティーンの孫娘であることを告げる。
レイは、なんと「スター・ウォーズ」シリーズ最大の悪役パルパティーンの「孫」だったのである。どうりでフォースが桁外れに強いはずだ。彼女は、諸悪の根源である祖父のパルパティーンと対決し、とうとう打ち倒す。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のラストシーンで、レイは通りかかった地元の人に名を訊かれた瞬間、「レイ・スカイウォーカー」と名乗る。