地球・人類の破滅(世界の終末)を描くSF映画一覧とは、流星や巨大隕石が地球に直撃する、地軸が傾くなど地球規模・宇宙規模の異変が起こる、大規模な戦争、大規模な自然災害、宇宙からエイリアンの侵略を受ける、爆発的に流行する疫病などの巨大な災害によって、文明や人類が滅びる様が描かれた終末SF映画(終末もの・破滅もの)をまとめた一覧。

世界の終末、人類および地球の破滅を描く「終末もの」「破滅もの」は、「ディザスター」、あるいは「SFパニック」に分類される映画作品の1ジャンル。

地球・人類が破滅する原因別のSF映画一覧

流星や巨大隕石が地球に直撃する(天体衝突パニックもの)

地球最後の日(1951年)

地球最後の日 (1951年のSF映画)では、放浪惑星ベラスとの衝突による「地球の消滅」という絶望、地球の軌道に定着するザイラにロケットによって移住する希望が描かれた。
1951年の破滅SF映画「地球最後の日」では、放浪惑星ベラスとの衝突による「地球の消滅」という絶望と地球の軌道に定着する惑星ザイラに人類の一部がノアの箱舟のような移住ロケットによって移住する希望が描かれた。

『地球最後の日』(ちきゅうさいごのひ、When Worlds Collide)は、1951年に製作されたアメリカ合衆国の映画。劇場公開時の邦題は『地球最后の日』だったが、1960年代末にテレビ放送された際に『地球最後の日』へ表記が変更され、1985年にビデオソフトとしてリリースされた際にもそれを踏襲している。本作は、ジョージ・パル製作の『月世界征服』『宇宙戦争』『宇宙征服』とともに宇宙映画四部作と呼ばれる映画の一編。

妖星ゴラス(1962年)

『妖星ゴラス』(ようせいゴラス)は、1962年3月21日に公開された日本の特撮映画。製作、配給は東宝。謎の燃える怪星ゴラスと地球との衝突を回避するため、地球の公転軌道を変えようと奮闘する人々を描く。


妖星ゴラス 予告篇
重力が地球の6000倍の黒色妖星ゴラスが地球に接近し、地球と衝突するまであと2年。ゴラスの軌道を変えるか、地球が逃げるか。人類は後者の道をとり、南極に巨大なジェット噴射口を作って地球を40万キロ移動させようとする。果たして人類は未曾有の危機をどう乗り越えるのか。壮大なストーリーを映画化した近未来SFドラマ。

メテオ(1979年)

『メテオ』 (Meteor) は、1979年のアメリカ合衆国のSF・パニック映画。1950年代に公開された『地球最後の日』に始まる、一連の天体衝突パニックものの流れを汲む作品とされている。人類が想像を絶する巨大隕石の群れに襲われるという恐怖を描くディザスター・SFパニック映画。地球に接近する隕石を核ミサイルで破壊しようとする。地球へ飛来する天体を核兵器で破壊するという内容は、後年の1990年代末に公開された『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』の先駆的存在となっている。

アルマゲドン(1998年)


『アルマゲドン』(Armageddon)は、1998年のアメリカ合衆国のパニック映画。ニューヨークに無数の隕石群が降り注いだ。原因はアステロイドの接近で、地球に激突すれば人類は滅亡する。小惑星の接近で人類滅亡までに残された18日間の運命に立ち向かう14人の男たちの姿を描く。


『アルマゲドン』 伝説の日本版予告編
地球への衝突コースを取る小惑星が発見された。もしも、テキサス州の大きさにも匹敵するその小惑星が地球に激突すれば、人類の破滅は免れない。これを回避する方法はただひとつ、小惑星内部に核爆弾を設置し、内側から破壊するしかない。そしてその任務に選ばれたのは石油採掘のスペシャリストたちだった。刻々と迫る滅亡へのカウントダウンの中、人類の運命を委ねられた14人の男たちは小惑星へと飛び立った!

ディープインパクト(1998年)

地球滅亡の危機を壮大なスケールで描いた終末SFの名作「ディープインパクト」(1998年)
地球滅亡の危機を壮大なスケールで描いた終末SFの名作「ディープインパクト」(1998年)

『ディープ・インパクト』(Deep Impact)は1998年の天体衝突を題材としたアメリカ合衆国のパニック映画。隕石の地球直撃によって巻き起こるパニックを通し、人間の本質をドラマティックに描く。この手のパニック映画では派手なCG演出で逃げ惑う人々の混乱などを描くことが多いが、本作では世界的な危機に陥った状況下の各登場人物の人間関係と、政府の危機管理対策を主軸として描いている。

巨大彗星が地球に接近。このままでは、あと1年で衝突してしまう。地球側は宇宙船で彗星の軌道修正計画を発動するとともに、万が一に備えて大型地下避難都市を建設するが、そこに避難できるのは100万人までで、しかも50歳以下という年齢制限もある。人々がパニックに陥っていく中、彗星は刻々と地球に近づいていく…。

メランコリア(2011年)

惑星が衝突し「世界の終わり」が訪れる「メランコリア」(2011年)
惑星が衝突し「世界の終わり」が訪れる「メランコリア」(2011年)

メランコリアでは、巨大惑星が地球に衝突し、人類が滅亡するという救いのない不条理な世界観が描かれる。神秘的で美しい地球の最期の姿に心を揺さぶられる。鬼才ラース・フォン・トリアー監督の「鬱三部作」の一つであり最も有名な映画『メランコリア』は、見ると絶望的な気分になる、落ち込む鬱映画として名高い。

アルマゲドンやディープインパクトの結末とは違い、惑星メランコリアは地球に衝突し、地球と人類は滅亡した。


映画『メランコリア』予告編
「観ると鬱になる映画No.1」に挙げる人も多い映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を手がけたラース・フォン・トリアー監督のSF映画『メランコリア』。

ファイナル・アワーズ(2013年)

「ファイナル・アワーズ」は、地球最後の日にある男が最後に選んだ道を描くSFドラマ。地球滅亡まで残り12時間。人類は試される。
「ファイナル・アワーズ」は、地球最後の日にある男が最後に選んだ道を描くSFドラマ。地球滅亡まで残り12時間。人類は試される。

ファイナル・アワーズは、2013年のオーストラリアのSFパニック映画。巨大隕石落下による地球滅亡の危機を描いた。人類滅亡のラストが描かれる。

巨大隕石が海に墜落し、地球が滅亡するまであと12時間。地球最後の日、友人知人と馬鹿騒ぎをして人生を終えるつもりだったジェームズは、暴徒と化した人々が蔓延る中、パーティー会場へ向け車を走らせていた。途中、暴徒に捕まった少女を見かけ、ジェームズは仕方なしに彼女を暴徒から救い出す。少女の名はローズ。ローズは、はぐれてしまった父親を探し一人で彷徨っていたのだ。彼は成り行き上ローズの願いを聞き入れ、彼女の父親を探しに町を出るが——。

地球規模・宇宙規模の異変が起こる

世界大洪水(1933年)

『世界大洪水』(原題: Deluge)は1933年に公開されたアメリカ映画である。未曾有の天変地異とそれによって荒廃した世界を描いた、いわいる終末もののひとつ。

世界は有史以来の大地震と大海嘯に襲われた。空には時ならぬ日食が始まった。警報は世界の隅々から物凄く響き渡った。この時ニューヨークにおいては摩天楼は玩具の積木細工のように崩れ落ち、地下鉄は地下深く埋没し、恐ろしき監獄も豪華なるホテルも、高壮なるビルディングも見る見る中に破壊されてしまった。

the day the earth caught fire(1961年)

世界壊滅モノの古典的名作「the day the earth caught fire」(地球が燃えた時代)
世界壊滅モノの古典的名作「the day the earth caught fire」(地球が燃えた時代)

the day the earth caught fire(地球が燃えた時代)は、1961年のイギリスのSFパニック映画。日本では劇場未公開。VHS・DVD共に日本未発売。地球全体が異常気象による自然災害に見舞われ人類が破滅する脅威を描いた。

地球は壊滅する(1965年)

地球は壊滅する(1965年)
地球は壊滅する(1965年)

「地球は壊滅する」(原題:CRACK IN THE WORLD)は、1965年のアメリカ合衆国のSFパニック映画。マグマをエネルギーとして活用すべく地球の奥深くに核弾頭ミサイルが撃ち込まれた。だがその結果、大地震が発生し地球は壊滅的な危機を迎える。最後のオチ、月がもうひとつ生まれるという衝撃のラストは、語り継がれている。

ザ・コア(2003年)

『ザ・コア』(原題:The Core)は、2003年制作のアメリカ合衆国のSFパニック映画。世界各地で起きる不可解な異常現象の原因は地球の核≪コア≫の停止にあった。コアの回転が生む磁界が無くなると、地球には危険な宇宙線が降り注ぎ、生物は1年以内に死滅してしまう。果たして人類は滅亡のシナリオを書き換えることができるのか。

地球の核(コア)の回転が停止し、地球の磁場が不安定になったために地上は大混乱に陥る。人類は1年以内に滅亡する。生き延びる唯一の方法は、地下1800マイルまで潜り、液体金属で構成されるアウターコア(外核)に核爆弾を仕掛け、その衝撃をもって再びコアを回転させること。人類の存亡を託され、地球の中心部へと選ばれた6人のテラノーツがいま旅立つ……。

デイ・アフター・トゥモロー(2004年)

『デイ・アフター・トゥモロー』(原題:The Day After Tomorrow)は、2004年に製作されたアメリカ映画。地球温暖化によって突然訪れた氷河期に混乱する人々を現実味を持って描いたパニック映画である。

2012(2009年)

『2012』は、2009年製作のアメリカ映画。世界各地で、未曽有の地殻大変動が始まった。大地震により市街地が崩壊し、火山の大噴火に加え、数千キロにも及ぶ大規模な大陸移動まで起こる。終末を迎えようとする中で、人類は生き残る術を必死に模索し続ける。

2012年人類滅亡説とは、マヤ文明で用いられていた暦の1つ長期暦が、2012年12月21日から12月23日頃に1つの区切りを迎えるとされることから連想された説である。

疫病・パンデミック

地球最後の男(1964年)

『地球最後の男』は、SFホラー作家のリチャード・マシスンが1954年に発表した小説 “I Am Legend” (邦題は『吸血鬼』、のち『地球最後の男』、『アイ・アム・レジェンド』と改題)を原作とした1964年公開のイタリア・アメリカ合作のSFホラー映画。時は1968年、吸血鬼のようになってしまう奇病の大流行によって、人間はロバート・モーガン博士ただ一人しか残っていない世界。

『地球最後の男』における「集団でゆっくりと歩く吸血鬼と、家に立て篭もる主人公」という描写は、ジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に大きな影響を与えたとされる。

アイ・アム・レジェンド(I Am Legend) 2007年

『アイ・アム・レジェンド』(I Am Legend)は、2007年に製作された、ワーナー・ブラザース配給のSF映画。リチャード・マシスンの小説“I Am Legend”(日本語版は映画化に合わせて『地球最後の男』から『アイ・アム・レジェンド』に改題された)の3度目の映画化作品。

アンドロメダ…(1971年)

『アンドロメダ…』(The Andromeda Strain)は、1971年のアメリカ合衆国のSF映画。マイケル・クライトンのSF小説『アンドロメダ病原体』を原作としている。赤ん坊とアル中の老人の二人を除いて全滅した中西部の田舎町。墜落した人工衛星に付着した未知の細菌が原因である事を突き止めた科学者達は事態の対策を図るが……。

復活の日(1980年)

小松左京の「復活の日」(1980年)研究所から盗まれた猛毒ウイルスMM88という細菌兵器によって、人類は絶滅の危機に瀕する。
小松左京の「復活の日」(1980年)研究所から盗まれた猛毒ウイルスMM88という細菌兵器によって、人類は絶滅の危機に瀕する。

『復活の日』(ふっかつのひ)は、小松左京が1964年に書き下ろしで発表した日本のSF小説である。また、同作を原作に、(旧)角川春樹事務所とTBSの製作により、1980年6月に東宝系で公開されたSF映画である。殺人ウイルスと核ミサイルの脅威により人類死滅の危機が迫る中、南極基地で生き延びようとする人々のドラマを描いた作品。細菌兵器による終末テーマのSFの代表的な作品。

米ソ冷戦下、密かに開発された細菌兵器MM-88を積んだ輸送機がアルプスの山中に墜落。雪解けの春を迎え、増殖を始めた菌は新型インフルエンザ”イタリアかぜ”として世界中に蔓延。猛威を振るう謎のウイルスに全世界が恐怖に陥る。ホワイトハウスが超低温ではウイルスが機能しないことを突き止め、ワクチン開発に乗り出すが、すでに人類は滅亡寸前に追いこまれていた。そして、南極大陸探検隊の863人だけが残された。しかし、南極日本隊の吉住は、米ソの自動報復システムによって核ミサイルの標的となることを知ってしまう。人類は、地球は生き残ることができるのだろうか!?

アウトブレイク(1995年)

『アウトブレイク』(Outbreak)は、1995年制作のアメリカ映画。アフリカから持ち込まれた非常に致死性の高いウイルスによる未曾有の「バイオハザード(微生物災害)」に立ち向かう人々を描いたサスペンス映画。すさまじい伝染力と死亡率を持つ未知の病原体の脅威と、それに立ち向かう人々の姿を描いたパニック・サスペンス。ベストセラー・ノンフィクション『ホット・ゾーン』(飛鳥新社刊)でも扱われたエボラ出血熱の事件をモチーフに、科学的根拠に基づくリアルでスリリングな恐怖が展開する。

バイオハザードシリーズ

SFアクションホラー、ゾンビ映画の金字塔「バイオハザード」(2002年)
人類を脅かす新型ウィルスとの戦いを描いたSFサバイバル・アクションホラー、ゾンビ映画の金字塔「バイオハザード」(2002年)

近未来の巨大研究所を舞台に、人類とアンデッド化した死体が壮絶な戦いを繰り広げる。人類の存亡を賭け、一人の女性ファイターの決死の戦いが始まる…。

バイオハザード

『バイオハザード』 (Resident Evil) は、2002年公開のアメリカ・イギリスの合作映画。カプコン製作によるTVゲームシリーズをポール・アンダーソン監督がミラ・ジョヴォヴィッチを主演に迎えて映画化した大ヒットシリーズ第1弾。

バイオハザードII アポカリプス

『バイオハザードII アポカリプス』は、2004年に制作されたアメリカ・イギリス・ドイツ合作のホラーアクション映画。全ての元凶を発明したアシュフォード博士から、街に核爆弾が投下されると告げられたアリスたち。博士は、脱出を手引きする代わりに娘の救出を要求する。残された時間はあと4時間。果たして彼らは無事に生き残れるのか…。

バイオハザードIII(2007)

テレビゲームから派生した映画の第三作。ラクーンシティでの惨劇から数年後、T-ウィルスの感染は世界中へ広がり、人類はアンデッドへ、地上世界は砂漠へと化していた。人類のほとんどはウィルスに侵されてゾンビと化している。生存者は武装し、小さなグループに分かれて、汚染地域からの脱出や地下への避難を図る。

エイリアン・地球外生命体による地球侵略

ジャック・フィニイのSF小説『盗まれた街』の映画化作品

ジャック・フィニイのSF小説『盗まれた街』(原題:The Body Snatchers)をドン・シーゲル監督が映画化した『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』。SF映画の古典的名作ともいわれ、その後何回もリメイクされた(『SF/ボディ・スナッチャー』、『ボディ・スナッチャーズ』、『インベージョン』)。町は宇宙から来た未知の生命体によって侵略されており、人々はそれに肉体を乗っ取られてしまっていた。

  • 『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』 (Invasion of the Body Snatchers) – ドン・シーゲル監督(1956年)
  • 『SF/ボディ・スナッチャー』 (Invasion of the Body Snacthers) – フィリップ・カウフマン監督(1978年)
  • 『ボディ・スナッチャーズ』(Body Snatchers)- アベル・フェラーラ(1993年)日本では劇場未公開
  • 『インベージョン』 (The Invasion) – オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督(2007年)

インデペンデンス・デイ(1996年)

『インデペンデンス・デイ』(Independence Day)は、1996年のアメリカ合衆国のSF映画。巨大宇宙船で到来した異星人の襲撃により、人類は絶滅の危機に陥る。ある天才技師は、宇宙船の信号が地球を攻撃するカウントだと発見するが…。


「インデペンデンス・デイ」予告編
宇宙センターで衛星アンテナが奇妙な音をキャッチした。報告によると、質量が月の4分の1もある巨大な物体が地球に接近しつつあるという。その正体は異星人の宇宙空母であった。彼らは人類への攻撃を開始し、主要都市は一瞬にして廃墟と化す。絶滅の危機にさらされた人類は、ついに史上最大の作戦を開始する!

宇宙戦争(2005年)

宇宙戦争(2005年)は、地球の侵略を目論む異星人とそれに立ち向かう人類の姿を最新のCG映像を織り交ぜて描く。
宇宙戦争(2005年)は、地球の侵略を目論む異星人とそれに立ち向かう人類の姿を最新のCG映像を織り交ぜて描く。

『宇宙戦争』(うちゅうせんそう、原題: War of the Worlds)は、2005年のアメリカ映画。H・G・ウェルズによる同名SF小説『宇宙戦争』を原作としたSF映画である。スティーヴン・スピルバーグ監督作品。トム・クルーズは出演のほか、製作にも参加している。

ミスト(2007年)

衝撃のラスト、バッドエンド映画として有名なSFホラー映画「ミスト」(2007年)
衝撃のラスト、バッドエンド映画として有名なSFホラー映画「ミスト」(2007年)

『ミスト』(The Mist)は、スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画である。霧の中に潜む謎の生物に追いつめられる人々が極限のパニック状態に陥る様を描く。

衝撃のラスト、後味が悪い「バッドエンド映画」の代名詞的な存在として語り継がれている。ラストシーンの深い後悔の中絶叫するデヴィッドに、視聴者の誰もが強く共感し、嘆くことになります。

生物・動物による地球侵略

鳥(1963年)

1970年代に量産された動物パニック映画の原点にして金字塔「鳥」(1963年)
1970年代に量産された動物パニック映画の原点にして金字塔「鳥」(1963年)

『鳥』は、1963年のアメリカ合衆国の動物パニック・サスペンス映画。アルフレッド・ヒッチコック作品。1970年代に量産された動物パニック映画の原点にして金字塔。

ある日、何の理由もなしに、鳥たちが人間を襲い始めた……。突然、鳥に襲われるようになった町の住人の恐怖を描いたパニック映画の原点とも言われる古典的名作。原因不明のまま、あらゆる鳥が一斉に人間を襲い始める。

核戦争・大規模な戦争

渚にて(1959年)

「世界の終末」映画の代表作「渚にて」(1959年)は、終末に直面した人々の緩やかな最期を描いた "人類滅亡モノ" の金字塔的作品。
「世界の終末」映画の代表作「渚にて」(1959年)は、終末に直面した人々の緩やかな最期を描いた “人類滅亡モノ” の金字塔的作品。

渚にて (On the Beach) とは、ネビル・シュートによる小説、及びそれを原作とした映画。1959年にはスタンリー・クレイマーによって監督・製作された映画が公開された。当時の米ソ冷戦を反映させながら製作した「世界の終末」映画の代表作。第3次世界大戦が勃発し、核兵器使用のために北半球はすでに全滅、戦闘をのがれた南半球の一部の地域にも死の灰は近づきつつある。そんななか、生き残った米国原子力潜水艦の艦長(グレゴリー・ペック)は、オーストラリアのメルボルンに寄港後、アメリカ本国から届いた謎の無線を調査すべく出発したが、祖国にはもはや人影すらなかった。そして、死の灰はいまやメルボルンにも及ぼうとしていた…。

<ストーリー>
1964年、第3次世界大戦-核戦争-が勃発。世界全土に放射能汚染が広がり南半球のオーストラリア周辺の一部を除いて、人類は絶滅してしまった。本国に帰還できなくなった米国の原子力潜水艦はメルボルンに入港するが、その地にも死の灰は迫っていた……。

世界大戦争(1961年)

第三次世界大戦に突入し、核ミサイルが世界を次々と破壊していく特撮映画「世界大戦争」(1961年)
第三次世界大戦に突入し、核ミサイルが世界を次々と破壊していく特撮映画「世界大戦争」(1961年)

『世界大戦争』(せかいだいせんそう)は、1961年10月8日に公開された、東宝制作の特撮SF映画。世界が第3次世界大戦へ至るまでを市民の視点から描き出すSFパニックドラマ。

ロシアの核ミサイルの誤認発射が引き金で人類が滅亡する。第三次世界大戦争、米ソ間でただならぬ不穏な動きが…。日本国民の悲願も空しく、人類最後の時は来た!

博士の異常な愛情(1964年)

『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb)は、スタンリー・キューブリック監督、ピーター・セラーズ主演で、1963年制作・1964年に公開されたアメリカ・イギリス合作の映画である。日本語題は一般的に『博士の異常な愛情』と略称される。キューバ危機によって極限状態に達した冷戦の情勢を背景に、偶発的に核戦争が勃発し、人類滅亡に至るさまを描くブラックコメディ。

核を管理する一人の軍人が狂ってミサイル発射したことで人類が全滅する。

ノストラダムスの大予言(1974年)

『ノストラダムスの大予言』(ノストラダムスのだいよげん)は、1974年8月3日に公開された東宝製作の特撮映画。公害や核戦争で滅んでゆく人類を描く。人心は荒廃し、それによる二次災害も発生し、ついには全世界は核戦争に突入。全世界が死滅しても核ミサイルは自動報復システムにより発射され続け、打ち尽くした後は地球は死の星と化する。

『ノストラダムスの大予言』は封印作品に(ビデオソフト未発売)

近代文明が核戦争で滅亡した後に放射能で異形の姿となった新人類のデザイン(井口昭彦による)が、実際の原爆症による奇形をデフォルメしたものではないかとして反倫理的・差別的であると取り沙汰され、1974年11月には大阪の被爆者団体「大阪府原爆被害者団体協議会」と反核団体「原水爆禁止全面軍縮大阪府協議会」(現・大阪平和人権センター)が東宝関西支社に抗議して上映の中止を求めた。

劇場公開当時以降この映画を観ることは難しくなった。

トラウマアニメ「風が吹くとき」(1986年)

核戦争の恐怖を描いた不朽の名作アニメーション『風が吹くとき』(1986年)
核戦争の恐怖を描いた不朽の名作アニメーション『風が吹くとき』(1986年)

『風が吹くとき』(かぜがふくとき、When the Wind Blows)は、イギリスの作家、レイモンド・ブリッグズが1982年に発表した漫画。アニメーション映画化もされた。1986年にアニメーション映画化され、日本では1987年に公開された。核戦争の恐怖を描いたアニメ「風が吹くとき」は、鬱映画・トラウマ映画の代表格として語り継がれている。


「風が吹くとき」予告編
〈ストーリー〉
もの凄い光とともに風が吹いた――世界の終わり。
イギリスの片田舎。年老いたジムとヒルダの夫婦は、子どもも独立し、ゆったりとした平穏な年金生活を送っていました。ラジオから流れるニュースに耳を傾け、新聞記事をネタに、夫婦でああでもない、こうでもないと取るに足らない会話を語り合う日々。ある日、核戦争が近づいていることを知ったジムは政府が配ったガイドに従って、家のドアを取り外し簡単な核シェルターを組み立てました。そして、ラジオが敵国の攻撃を伝えた数分後に訪れた、もの凄い爆風と熱。
ラジオもテレビも壊れた世界でジムとヒルダはきっと助けが来ると信じ、ひっそりと生活を再開します。しかし、いつまでも助けは来ず、食料も尽きかけた頃、2人の体にめまいやダルさ、紫の斑点といった異常があらわれ始めていました‥・。

エンド・オブ・ザ・ワールド (2000年の映画)

『エンド・オブ・ザ・ワールド』 (On the Beach) は、2000年にオーストラリアで制作されたテレビ映画で、ネビル・シュートの『渚にて』を映画化したものである。本作は核兵器がもたらした放射性物質で被曝する人々を描いている。

台湾をめぐる紛争を経て勃発したアメリカと中国の核戦争により、北半球の人類が放射能汚染で全滅した世界。南半球の人類はまだ生き残っていたが、北から押し寄せてくる放射能によって居住可能な地区は次第に狭くなっており、残り2か月で人類は滅亡すると予測されていた。町では自殺用の毒薬の配布も始まっていた。

世界の終末が描かれた「セカイ系」アニメ映画

1990年代後半になると、『新世紀エヴァンゲリオン』で見られる「世界の終末」と「主人公とヒロインの狭い関係性」を直接的に結び付けるローカル事情が世界の趨勢を左右する「セカイ系」と呼ばれる作品が多数出現している。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(1997年)

「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」(1997年)では、世界が破滅して、シンジとアスカだけが生き残った。
「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」(1997年)では、サードインパクト(人類補完計画)が発動し、世界が破滅して、碇シンジと惣流・アスカ・ラングレーだけが生き残った。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』は、1997年7月19日に全国東映・東急系で公開されたアニメーション映画。『新世紀エヴァンゲリオン』の第弐拾伍話と最終話をリメイクし、完全新作として上映されたもの。社会現象を巻き起こしたアニメ史に残る伝説のトラウマ映画。特に「人類補完計画」発動シーンはアニメ史上屈指のトラウマシーンとして語り継がれている。


『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の劇中挿入歌「Komm, süsser Tod〜甘き死よ、来たれ」

この歌は第26話「まごころを、君に」の終盤、所謂「人類補完計画」発動シーンで流れる。

実写映画「最終兵器彼女」(2006年)

『最終兵器彼女』(さいしゅうへいきかのじょ)は、高橋しんによる日本の漫画。セカイ系の代表作のひとつ。2002年にテレビアニメ化、2003年にゲーム化、2005年にOVA化されている。鬱漫画、泣けるアニメと評されることが多い。

2006年1月28日には前田亜季の主演による実写映画が公開された。自衛隊によって最終兵器へと改造され意思とは関係なく戦場に駆り出される“ちせ”と、その恋人である普通の高校生“シュウジ”の恋を描く純愛ストーリー。ラストシーンは、原作版・アニメ版・映画版ともに全く違う内容になっている。

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