ゴジラは、日本の東宝が1954年(昭和29年)に公開した特撮怪獣映画『ゴジラ』に始まる一連のシリーズ作品。1950年代~60年代にかけては、日本映画の黄金時代に作られただけあり、観客動員数も今とは比べ物にならないほど多かった。特に、『キングコング対ゴジラ』は観客動員数1255万人という空前絶後の大ヒット作となっている。

第1期・昭和ゴジラシリーズ(1954年~1975年)

『ゴジラ』

『ゴジラ』(1954年)のポスター
『ゴジラ』(1954年)のポスター

『ゴジラ』は、東宝が製作し1954年(昭和29年)11月3日に公開した特撮怪獣映画。観客動員数961万人。モノクロ、97分、スタンダード。巨大怪獣ゴジラが登場するゴジラシリーズ第1作。日本の怪獣映画の元祖。

概要

原水爆実験の影響で、大戸島の伝説の怪獣ゴジラが復活し、東京に上陸。帝都は蹂躙され廃墟と化した。ゴジラ抹殺の手段はあるのか・・・。戦後の日本映画界に特撮怪獣映画というジャンルを築いた、記念すべきゴジラ映画第1作。核の恐怖を描いた、本多猪四郎の真摯な本編ドラマと、円谷英二のリアリズム溢れる特撮演出が絶妙のコンビネーションを見せ、「ゴジラ」の名を一躍世界に轟かせた傑作。

登場怪獣

ゴジラ
『ゴジラ』(1954年)に初登場するゴジラは、初代ゴジラ(または略して初ゴジ)と呼ばれることが多い。海底の洞窟に潜んでいた侏羅紀(ジュラ紀)の怪獣「ゴジラ」が度重なる水爆実験で安住の地を追われ、東京に上陸する。

ゴジラの死が明確に描写された作品は、本作と『ゴジラvsデストロイア』(1995年)の2作品のみである。また、人類自身の手でゴジラを葬り去ったのは本作だけである。

「オキシジェン・デストロイヤー」によって、ゴジラを倒す芹沢博士役の平田昭彦は『大怪獣バラン』ではバランを特殊火薬で倒した藤村博士、『ウルトラマン』ではウルトラマンでも倒せなかったゼットンを無重力爆弾で倒した岩本博士役と本作以降も怪獣を兵器で一撃で倒す役柄を演じている。

【ゴジラ(東宝特撮)チャンネル公式】「ゴジラ」予告 初ゴジと呼ばれる記念すべきゴジラの第1作。
『ゴジラ』は、東宝が製作し1954年(昭和29年)11月3日に公開した日本映画。観客動員数961万人。モノクロ、97分、スタンダード。巨大怪獣ゴジラが登場するゴジラシリーズ第1作。日本の怪獣映画の元祖。

『ゴジラの逆襲』

『ゴジラの逆襲』(ゴジラのぎゃくしゅう)は、1955年(昭和30年)4月24日に公開された東宝制作の日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第2作である。

概要

前作「ゴジラ」の空前の大ヒットを受けて、製作されたシリーズ第2作。漁業会社に勤める月岡らは魚群を追って飛行艇を運転中に岩戸島に不時着する。そこで彼らが遭遇したのは怒り狂ったゴジラと、さらにひと回りも大きい凶暴な巨竜・アンギラスの死闘だった。大阪警察庁は早速緊急会議を開くが、大阪の街では2頭の怪獣による凄絶な戦いが始まる…。超兵器オキシジェンデストロイヤーなしでゴジラを撃退できるのか…。2頭の怪獣の激闘シーンは迫力充分。

登場怪獣

ゴジラ
前作で山根博士が出現を懸念していた2体目のゴジラ。岩戸島にてアンギラスと戦っているところを発見される。アンギラスを倒したあと、神子島において、ジェット戦闘機群のミサイルによる氷河の人為的崩落(雪崩)という攻撃により、生き埋めとなり氷づけにされる。

二代目以降のゴジラは同一個体という設定であっても着ぐるみが何度も作り直されており、作品ごとに外見が異なる。

アンギラス
初代アンギラス。アンキロサウルスの生き残りが水爆実験の影響で突然変異を起こし誕生した。性格は非常に凶暴で、他の生物に対しては激しい敵意を抱く。

『キングコング対ゴジラ』

『キングコング対ゴジラ』は1962年8月11日に公開された日本映画でゴジラシリーズの第3作。

概要

アメリカを代表する怪獣・キングコングを相手役に迎え、日米を代表するモンスター同士の対決が話題となったゴジラシリーズ第3作。TVカメラマンの桜井とプロデューサーの古江は、スポンサーの依頼で南海のファロ島の魔神キングコングを生け捕りにして日本へ運ぼうとする。その頃、北極海の氷山からゴジラが姿を現し、日本へ向って南下を続けていた。ゴジラが日本に上陸する可能性が強くなり、その影響でキングコングの日本への持込が禁止されるが、キングコングは自力で日本に上陸。遂にゴジラも日本に上陸し、2大怪獣が日本列島を舞台に大格闘を繰り広げる。

登場怪獣

ゴジラ
北極海で氷山から復活して日本に上陸。中禅寺湖でキングコングと激突し、放射熱線で退ける。東京へ進撃するが高圧電流線に阻まれ、帯電体質になったキングコングと熱海で戦ったすえ、組み合ったまま海へ落下する。キングコングは海上に姿を現すが、ゴジラは浮上することはない。
キングコング
大怪力怪獣 キングコングは、南太平洋メラネシアのソロモン諸島の1つ、ファロ島にて原住民から「巨大なる魔神(ましん)」と恐れられている存在。

ゴジラとキングコングを互角に戦わせるため、制作当時の本家では身長7.2メートルだった米国版キングコングに比べ、かなり巨大化した設定にされている。

『モスラ対ゴジラ』

『モスラ対ゴジラ』(モスラたいゴジラ)は1964年(昭和39年)4月29日に公開された特撮怪獣映画。ゴジラシリーズの第4作であり、『モスラ』の続編でもある。

概要

東宝が生んだ2大怪獣スター、ゴジラとモスラの対決を描き、怪獣映画の新境地を切り開いたゴジラシリーズ第4作。大型台風は、静之浦に巨大な卵を漂着させた。一方、倉田浜干拓地から出現したゴジラは、名古屋市を蹂躙。卵へと迫ったその時、平和の使い・成虫モスラが飛来する・・・。大胆な合成技術や、さらに密度を増したミニチュア・ワーク等、一段と向上した特撮シーンは必見。

登場怪獣

ゴジラ
倉田浜の干拓地の土中から出現。インファント島から流れてきたモスラの卵を襲撃し、卵を守る寿命が残りわずかな成虫モスラと戦って倒すが、生まれた幼虫モスラ2匹(1匹は戦いで死亡)の吐く糸で身動きを封じられ、海へ転落し沈められる(対怪獣戦での初敗北)。
モスラ
モスラは、『モスラ』での初登場以降も多くの作品で活躍し、その外見や登場作品のファンタジックな作風が相まって、東宝怪獣では女性人気が一番高い。本作では、成虫と、新たに卵から孵化した双子の幼虫の計3体が登場。


【公式】「モスラ対ゴジラ」予告 東宝の2大怪獣スター、ゴジラとモスラの初対決を描いたゴジラシリーズの第4作目。

『三大怪獣 地球最大の決戦』

『三大怪獣 地球最大の決戦』(さんだいかいじゅう ちきゅうさいだいのけっせん)は、1964年(昭和39年)12月20日に公開された日本映画。「ゴジラシリーズ」の第5作であり、『空の大怪獣ラドン』と『モスラ対ゴジラ』の直接的な続編にもあたる。シリーズ最大の悪役(敵役)とされているキングギドラが初登場した作品。

GARAGE TOY 東宝大怪獣シリーズ キングギドラ 1964 全高約390mm、全幅約660mm PVC製 塗装済み 完成品 フィギュア
GARAGE TOY 東宝大怪獣シリーズ キングギドラ 1964 全高約390mm、全幅約660mm PVC製 塗装済み 完成品 フィギュア

ゴジラが初めて善玉として描かれた。第5作『三大怪獣 地球最大の決戦』でゴジラが人類の味方としての戦いを見せて以降、ゴジラは恐怖の対象として役目が希薄になる。次第に娯楽作品へのシフトが進み、当初のテーマであるSFとしての特色もシリアス路線からエンターテインメント性重視のものに変わっていく。

概要

ゴジラ・ラドン・モスラのオールスター怪獣キャストが宇宙から来た新怪獣キングギドラと大決戦を繰り広げるゴジラシリーズ第5作。降り注ぐ流星雨と異常気象が続く地球。刑事・進藤は来日するセルジナ公国のサルノ王女の護衛を命じられるが、彼女の乗った飛行機が爆発する。その後、金星人を名乗る女性が現れ、地球の危機を説いて回る。地球の異変は大怪獣ラドンとゴジラをよみがえらせ、さらに黒部渓谷に落ちた隕石から金星を滅亡させた宇宙怪獣キングギドラが出現。地球防衛本部は、最後の手段としてインファント島から平和の守護神・モスラを呼ぶことに。

隕石から飛び出した炎が形を変えてキングギドラとなる本作のキングギドラの出現シーンは必見シーンとして有名である。

登場怪獣

ゴジラ
キングギドラの出現に際してはモスラから共闘を持ちかけられるも、最初はラドンとともに拒否する。しかし、モスラの危機を見かねて心を動かし、ラドンやモスラと協力してキングギドラを宇宙へ撃退する。
ラドン
阿蘇山から登場した初代の同族。ゴジラを持ち上げて叩き落すなど互角に戦うが、モスラが仲裁に入り、戦いは引き分けに終わる。
モスラ
幼虫が登場。前作まで青かった眼は赤に変更されている。『モスラ対ゴジラ』に登場した幼虫と同じ個体とされるが、2体のうち1体は死亡したと劇中で小美人が語っている。
キングギドラ(ゴジラ最大のライバルともいえるキングギドラの初登場作品)
初代キングギドラ。かつて金星にあった高度な文明を3日間で滅ぼしたとされ、現代の地球においては日本の黒部谷に強力な磁力を持った隕石となって落下し、やがてその中から炎の塊となって飛び出したものが徐々に形を変え、キングギドラとしての姿を現す。引力光線を吐いて暴れ回り、引力光線による破壊だけではなく巨大な翼からの突風で、東京を壊滅に追い込む。


【公式】「三大怪獣 地球最大の決戦」予告 ライバル怪獣キングギドラが初登場するゴジラシリーズの第5作目。

『怪獣大戦争』

『怪獣大戦争』(かいじゅうだいせんそう)は、1965年(昭和40年)12月19日に公開された日本とアメリカの合作映画で、ゴジラシリーズの第6作。

概要

新たに発見された木星の衛星・X星に向うP1号の乗組員、富士とグレン。超怪獣キングギドラの脅威にさらされているX星人は、地球からゴジラとラドンを借りたいと2人に申し入れる。その後、地球から円盤でX星へ運ばれてきたゴジラとラドンは、キングギドラと死闘を繰り広げる。遂にキングギドラは敗退するが、実は全て地球征服を企むX星人の罠で、3怪獣はX星人の意のままに地球を暴れまわる。果たして地球の運命はいかに・・・。

登場怪獣

ゴジラ
X星人にラドンとともに宇宙へ連れて行かれ、X星でキングギドラと戦わされる。
ラドン
ゴジラと共にX星人に宇宙に連れて行かれ、キングギドラと戦う。その後X星人に操られてゴジラ、キングギドラ共々地球を襲うが、地球人の反撃でコントロールが切れてからはゴジラと共闘してキングギドラと再戦し海に落下。
キングギドラ
X星人に「怪物0」と呼ばれてコントロール下にあり、X星に連れて来られたゴジラやラドンと戦うが、撃退されて敗走する。

『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』

『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』は、1966年(昭和41年)12月17日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第7作である。

概要

陸の怪獣ゴジラと空の怪獣モスラが海の凶悪怪獣エビラと対決する。南太平洋で遭難した4人の男が、漂着した島で謎の秘密基地を見つける。基地から逃げ出してきたダヨから”赤イ竹”と呼ばれる組織の悪事を知り、捕らえられた島民を救出するため、島に眠るゴジラを蘇らせる。ゴジラは基地を破壊し、海の王者エビラと対決する。

登場怪獣

ゴジラ
レッチ島で眠っていたが、吉村たちの一計により、落雷を受けて覚醒する。
エビラ
南太平洋に浮かぶレッチ島の周辺海域に生息する、海棲怪獣。ゴジラと戦う巨大な海老の怪獣。イセエビのような体にザリガニのようなハサミとヤリを持った姿をしている。
モスラ
成虫が登場。最初は眠っていたが、秘密結社「赤イ竹」に拉致されたインファント島の人たちを救出するため復活。
怪鳥 大コンドル
巨大なコンドルで、レッチ島に住んでいた。エビラとの戦いに引き分けたあと、岩山で居眠りをしていたゴジラを奇襲し、そのクチバシの攻撃でゴジラを苦しめたが、熱線を受け、海へ墜落する。

『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』

『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』は1967年(昭和42年)12月16日に公開された日本映画でゴジラシリーズの第8作。本作で初めてゴジラの子供ミニラが登場するため、「ゴジラはオスなのかメスなのか」が話題となった。

概要

ゴジラとミニラの微笑ましい親子愛が描かれており、南太平洋の無人島を舞台に親子で新怪獣達と死闘を繰り広げる。気象コントロールの研究をしていた楠見博士らの実験による異常な高温現象が原因で、怪獣・カマキラスが大発生。カマキラスは発見したゴジラの子供・ミニラを攻撃するが、そこへ怒った親ゴジラが登場する。この作品から特技監督が有川貞昌に交代され、師匠の円谷英二は特技監修になった。

登場怪獣

ゴジラ
ミニラが出した助けを呼ぶ電波を受信し、ゾルゲル島に向かい、ミニラに咆哮や熱線の吐き方などを教育する。
ミニラ
卵の状態でゾルゲル島の地中に埋まっており、孵化間際に特殊な電波を出してゴジラ(一族)を呼ぶ(この電波の影響で、島で行われていた気象ゾンデによる実験が失敗してしまう)。カマキラスがその卵を掘り起こし、殻を割ったために誕生する。
カマキラス
南海の架空の孤島「ゾルゲル島」に生息する牛ほどの大きさの巨大カマキリが、気象コントロール実験の失敗による異常高温と合成放射線で生態構造に変化をきたし、さらなる巨大化を経て怪獣化したもの。
クモンガ
南太平洋のゾルゲル島のクモンガの谷に生息していた、巨大なクモ。

『怪獣総進撃』

『怪獣総進撃』(かいじゅうそうしんげき)は、1968年(昭和43年)8月1日に封切り公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第9作。ゴジラをはじめとする多数の東宝怪獣を集結させた作品。

概要

富士山の裾野でゴジラ・モスラ・ラドン・ミニラ・キングギドラ・アンギラス・バラゴン・クモンガ・バラン・マンダ・ゴロザウルスの総勢11怪獣が暴れまくる「ゴジラ」シリーズ第9作。小笠原諸島に建設された怪獣ランドで平和的に暮らすゴジラ、ラドンらの怪獣たち。ところが、怪獣ランドのコントロールセンターを何者かが襲い、逃げ出した怪獣たちが世界各地に出現して街を破壊して回る。怪獣ランドの異変を調べていた月ロケットの機長・山辺は、怪獣がキラアク星人により操られていたことを知り、月にあるキラアクの基地を破壊。残るは地球のキラアク基地だが、キラアクは宇宙からキングギドラを呼び寄せた。

登場怪獣

登場怪獣の数は昭和ゴジラ映画で最多であり、2004年に『ゴジラ FINAL WARS』が公開されるまではゴジラシリーズでも最多だった。ゴジラ、ミニラ、アンギラス、ラドン、モスラ(幼虫)、ゴロザウルス、クモンガ、マンダ、バラン、バラゴン、キングギドラの総勢11怪獣が暴れまくる。

『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』

『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』は1969年(昭和44年)12月20日に第1回「東宝チャンピオンまつり」の一編として東宝が製作・公開した日本映画で、「ゴジラシリーズ」第10作。

概要

ゴジラ・ミニラ・初登場のガバラ・クモンガ・カマキラス・アンギラス・マンダ・エビラ・ゴロザウルスの人気9怪獣が怪獣島を舞台に大決戦を繰り広げる「ゴジラ」シリーズ第10作。気が弱く、引っ込み思案の少年・一郎の友達は、空想の中の怪獣・ミニラ。自分で作ったコンピューターを使って怪獣島に行けば会えるのだ。怪獣島ではゴジラ、ミニラ、ガバラ、クモンガなどの怪獣たちが激しい争いを続けていて、ミニラは凶悪怪獣ガバラにいじめられていた。ある日、一郎は三千万円を強奪した犯人の免許証を拾ってしまい、犯人に捕らわれてしまう・・・。

登場怪獣

ゴジラ、ミニラ、ガバラ、アンギラス、カマキラス、クモンガ、エビラ、マンダ、ゴロザウルス、大コンドル

看板である「ゴジラシリーズ」の新作映画を「東宝チャンピオンまつり」枠で公開することとした東宝であったが、深刻な興行不振から、この枠となってからは大幅に予算縮小が行われ、それまでの特撮映画の予算から、1/3以下の制作予算となった。このため、第一回作品『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(本多猪四郎監督)は徹底した省予算が企画書から明記され、怪獣の登場場面もほとんどが過去作品からの抜き焼きしたフィルムで構成する異例の作品となった。

引用元: ウィキペディア(Wikipedia)「東宝チャンピオンまつり」

『ゴジラ対ヘドラ』

『ゴジラ対ヘドラ』は、1971年(昭和46年)7月24日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された東宝製作の日本映画で、ゴジラシリーズの第11作である。本作には人間の皮膚が焼けただれる描写や白骨化する描写などの残虐な演出も多く、劇中で主人公一家の青年・毛内行夫がヘドラに殺されるなど、物語や音楽も全体的に暗く重い。

概要

全編がグロテスクなムードに覆われ、当時日本を騒がせていた公害問題を巧みに取り入れた、シリーズの中でも異彩を放つ作品。汚染された港から生まれた公害怪獣へドラは、海へ流れ出たヘドロや工業地帯のスモッグを吸収しながら成長し、巨大化していく。その時、何処からともなくゴジラが出現し、地球を汚染し続けるへドラに敢然と立ち向かっていく。怪獣映画では珍しい作家性に満ちた作品に仕上がっている。

登場怪獣

ゴジラ
戦うたびに強大になっていくヘドラの攻撃に苦戦。その過程で左目を潰され、右腕も骨が露出するほど溶かされるが、最終的にはヘドラの弱点を見つけた人間たちと協力して倒す。

ゴジラは自力で空を飛んだシーン(ゴジラ対ヘドラ)
空を飛んで逃げるヘドラを追いかけるため、ゴジラが口から熱線を放射する反動で後ろ向きに空を飛ぶシーン。『ゴジラ対ヘドラ』劇中より。

本作では飛行形態となって逃げるヘドラをゴジラが追う際、「ゴジラが口から熱線を放射する反動で後ろ向きに空を飛ぶ」というシーンが描かれて話題となった。

ヘドラ
宇宙より隕石に乗って飛来したとうかがえる鉱物起源の生命体へドリュウムが、都市近海に堆積していたヘドロや公害による汚染物質と結合し、成長した姿。ヘドラが通った後には硫酸ミストがまき散らされ、金属は錆びて人間は骨と化す。
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『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』

『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』
『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』

『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』は、「東宝チャンピオンまつり」の一編として東宝が製作し、1972年(昭和47年)3月12日に公開した日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第12作である。ゴジラは、第12作『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』以降は完全に正義のヒーローとして描かれるようになった。

概要

世界子供ランドの建設にともない、デザイナーとして雇われた源吾は謎のテープを手に入れる。テープを調査するうちに子供ランドは地球征服を企むM宇宙ハンター星雲人の秘密基地だと判明。子供ランドからの電波により、宇宙怪獣ガイガンとキングギドラが襲来する。一方、ゴジラとアンギラスも電波を察知し、地球を守るため日本に上陸する。サイボーグ怪獣ガイガンの斬新なデザインとキャラクターは強烈で、続く『ゴジラ対メガロ』にも登場。

登場怪獣

特撮リボルテック023 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン ガイガン ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み アクションフィギュア 海洋堂(KAIYODO)
海洋堂(KAIYODO) 特撮リボルテック023 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン ガイガン ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み アクションフィギュア
ゴジラ
アンギラスを相棒として、キングギドラやガイガンと戦う。
ガイガン
M宇宙ハンター星雲人が宇宙恐竜をサイボーグへ改造した怪獣で、地球侵攻のためにキングギドラと共に宇宙から飛来する。『ゴジラ対ガイガン』が公開されると、派手なデザインのガイガンは子供たちから人気を集め、翌年には次作『ゴジラ対メガロ』、さらにテレビ番組『流星人間ゾーン』(日本テレビ、東宝)にも登場する名敵役となった。
アンギラス
ゴジラとともに宇宙人の陰謀を突き止めこれを偵察するも、襲撃と誤解した防衛隊から攻撃される。その後、刺客として現れたキングギドラおよびガイガンと戦闘。ガイガンに額を裂かれたりして苦戦するが、最後は誤って互いに攻撃を当て、喧嘩を始めた宇宙怪獣のスキをついたゴジラとの連携技を駆使し、宇宙へ追い返す。
キングギドラ
M宇宙ハンター星雲人に操られてガイガンとともにゴジラやアンギラスと戦い、あと一歩まで追いつめるが、乱戦の最中、自分に突っ込んだガイガンに引力光線を当てたことから、喧嘩になる。

『ゴジラ対メガロ』

『ゴジラ対メガロ』(ゴジラたいメガロ)は、1973年(昭和48年)3月17日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された特撮映画であり、「ゴジラシリーズ」の第13作である。

概要

海底王国の守護神・昆虫怪獣メガロ、宇宙怪獣ガイガン、そして人間型の電子ロボットのジェット・ジャガーが登場する「ゴジラ」シリーズ第13作。度重なる核実験で環境を破壊された海底王国・シートピアが、守護神である昆虫怪獣・メガロを出現させ、人類に宣戦布告。メガロを出動させるには電子ロボット・ジェット・ジャガーの誘導が必要で、海底人たちはジェット・ジャガーの生みの親である伊吹吾郎からジェット・ジャガーを奪う。しかし、突然良心回路が作動したジェット・ジャガーは海底人の支配から逃れ、メガロと対峙することに。海底人はガイガンを呼び寄せジェット・ジャガーを追い詰めるが、そこにジェット・ジャガーのために怪獣島からゴジラが駆けつける。

登場怪獣

ゴジラ
ジェットジャガーに呼ばれて援護しメガロやガイガンと戦い、2体の撃退に成功する。
メガロ
シートピア海底王国の守護神。ドリルのような腕と、カブトムシのような角を持つ昆虫型怪獣である。
ジェットジャガー
青年科学者・伊吹吾郎が開発した、カラフルな色彩の等身大ロボット。良心回路の影響から奇跡的に自我に目覚め、それによる巨大化が可能となる。ゴジラの加勢を受け、激闘の末にガイガンとメガロを撃退する。
ガイガン
メガロを支援するため、シートピア海底人がM宇宙ハンター星雲人にガイガンによる応援を要請し、それによりM宇宙ハンター星から飛来する。

『ゴジラ対メカゴジラ』

『ゴジラ対メカゴジラ』は1974年(昭和49年)3月21日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として、東宝の製作・配給のもと東宝映像が制作し、公開された日本の特撮映画。「ゴジラシリーズ」の第14作。沖縄本島を舞台として製作された。沖縄県は2年前の1972年に日本へ返還されたばかりであり、ひときわ注目を集めていた時期に当たる。

概要

地球征服を企む大宇宙ブラックホール第三惑星人が、ゴジラを徹底的に分析して作り上げたメカゴジラを日本に出現させた。死闘の末、2頭のゴジラは傷を追いながら姿を消す。宇宙金属の謎を追って沖縄に向かった宮島博士らは、そこに大宇宙ブラックホール第3惑星人の基地を発見するが、捕らえられ、メカゴジラの修理を強制される。一方、同じく沖縄に向かった清水は洞窟で発見された置物に書かれた古代文字に従い、伝説の怪獣キングシーサーを召喚する。メカゴジラ、ゴジラも沖縄に上陸し、三大怪獣による死闘が始まる。

登場怪獣

S.H.MonsterArts メカゴジラ(1974)
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ゴジラ
ゴジラの流血シーンや、メカゴジラの猛攻の前にゴジラが絶命したのではないかと思わせる場面まで描かれた。キングシーサーとともにメカゴジラと再戦した際には磁力と怪力でメカゴジラを押さえつけ、強引に首をもぎ取って倒す。
メカゴジラ
ブラックホール第3惑星人の操る地球侵略用兵器として、鋼鉄の何倍もの強度を持つ「スペースチタニウム」を原料に、地球最強の生物ゴジラをモデルに作られた。
キングシーサー
獅子をかたどった沖縄の聖獣シーサーが怪獣化したもの。立ち上がったシーサーそのもの、というデザインとなっている。琉球に危機が訪れるとき、眠りから覚めると言い伝えられている。沖縄県恩納村の万座毛の岩壁内部に眠っていたが、「美童(みやらび)の祈り」という唄で目覚めて活動を始める。
アンギラス
メカゴジラ扮する偽ゴジラの異変を察知して地面から出現し、これと交戦。ジャンプからの体当たり攻撃で偽ゴジラの右腕の皮膚の一部を剥がし、内部の金属のボディを露出させる。しかしその後の格闘戦は全く歯が立たず一方的に痛めつけられ、尻尾を掴まれ地面に何度も叩きつけられて動けなくなったところを口を無理矢理こじ開けられ、顎を裂かれ敗北。地中に逃げ去る。

『メカゴジラの逆襲』

『メカゴジラの逆襲』は、1975年(昭和50年)3月15日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」第15作。本作では強化改造されたメカゴジラIIと新怪獣チタノザウルスの2体にゴジラだけが立ち向かう。

1970年代に差し掛かると、娯楽の多様化や家庭へのテレビの普及、洋画作品の台頭などが重なり、徐々に観客動員数に陰りが見え始め、1975年公開の『メカゴジラの逆襲』では観客動員数97万人と、遂に100万人を下回ってしまった。東宝はゴジラシリーズの製作をいったん打ち切ることを決定し、以降、1984年までの9年間、ゴジラシリーズは製作されない年が続く事となった。

概要

沖縄の戦いでゴジラに破壊されたメカゴジラ。大宇宙ブラックホール第三惑星人は真船博士を利用し、最新技術でメカゴジラを復元修理する。真船博士が操るチタノザウルスとともに、メカゴジラが町を破壊しはじめたとき、ゴジラが姿を現す。

登場怪獣

ゴジラ
メカゴジラIIとチタノザウルスの2体を同時に相手する。
メカゴジラ
前作で海底に沈められたメカゴジラを、ブラックホール第3惑星人が真船信三博士の協力のもとで修復したもの。
チタノザウルス
真船信三博士が自らの研究を認めなかった人間社会への復讐のため、送り込んだ怪獣である。本来はおとなしく温和な性質で、自分から攻撃することは滅多にない。真船が発見した水陸両棲の恐龍の生き残りであり、頭に取り付けられたアンテナ状の受信機(作中では細いために目立たないが、玩具などでは造形されている)によって思い通りに動かせる。

第2期・平成ゴジラシリーズ(vsシリーズ)(1984年~1995年)

1984年、『メカゴジラの逆襲』以来9年ぶりに製作されたシリーズ第16作『ゴジラ』では、第1作を踏まえ、ゴジラ以外の怪獣は登場せず、再びゴジラは恐怖の対象として描かれた。

「昭和ゴジラシリーズ」と同様、対決ものとしてシリーズ化され、1991年公開のシリーズ第18作『ゴジラvsキングギドラ』以降は正月映画として1995年公開の第22作『ゴジラvsデストロイア』まで毎年1本のペースで製作された。

『ゴジラ』

『ゴジラ』は、1984年(昭和59年)12月15日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第16作である。ゴジラ誕生30周年記念映画でもある。

概要

ゴジラ生誕30周年を記念して、前作から9年ぶりに製作された「ゴジラ」シリーズ第16作。大黒島噴火の折に消息を絶っていた一隻の漁船が発見された。船からは放射能の影響で巨大化したフナムシが発見され、ただ一人救助された生存者は巨大な生物を目撃していた。生物学者・林田はゴジラが蘇ったと断定。原子力発電所を襲ってエネルギーを蓄えたゴジラは、自衛隊の精鋭部隊が待ち構える東京湾に姿を現した。林田は火山の爆発火口にゴジラを誘導し落とし入れる計画を実行すようとするが・・・。

登場怪獣

ゴジラ
大黒島の噴火をきっかけに出現した新たなゴジラ。ラゴス島に棲む恐竜ゴジラザウルスが水爆実験に遭遇した結果、誕生した。核物質をエネルギー源にしているため、原子力潜水艦や原発を襲う。

本作以降のゴジラは再び人類の敵として描かれている。

ショッキラス
ゴジラに寄生していたフナムシが、ゴジラの放射性物質を浴び続けたことで巨大化した怪獣。劇中やパンフレットでも怪獣名は登場せず、単に「フナムシの化け物」か「巨大なフナムシ」としか呼称されず、後付けで命名された。フナムシのくせに吸血性であり、人間に襲いかかって体液を残らず吸いつくしミイラにしてしまう。ショッキラスは、トラウマ生物として名高い。

『ゴジラvsビオランテ』

『ゴジラvsビオランテ』は1989年12月16日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第17作である。第2期の初期(『ゴジラ』『ゴジラvsビオランテ』)は高齢化した当時のゴジラファンをターゲットにしていたためストーリーもマニア層向けであった。平成ゴジラシリーズの原点となる前作『ゴジラ』(1984年)の直接の続編。平成VSゴジラシリーズの第1弾でもある。

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概要

遺伝子工学の権威・白神博士は、亡くなった娘の細胞を密かにバラの花に融合していたが、娘の細胞を生かすため、G細胞をバラの種子に組み込んだところ、巨大怪獣化しビオランテが誕生した。そして三原山で目覚めたゴジラとの闘いが始まる。

登場怪獣

ゴジラ
三原山の火口で眠っていたはずだったが、テロリストが火口を爆破したことで覚醒する。
ビオランテ
ゴジラ細胞で作られた植物型生命体。ゴジラ細胞に”白神 英理加の細胞を融合させた薔薇の細胞”を組み込んだ結果ビオランテは誕生したが、ビオランテは白神の意図に反して英理加の意識を侵食し、凶暴なゴジラとしての性質を徐々に発現させていった。
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『ゴジラvsキングギドラ』

『ゴジラvsキングギドラ』は1991年(平成3年)12月14日公開の日本の特撮映画。ゴジラシリーズの第18作。人気怪獣路線のファミリー映画へ路線変更した。

物語は、タイムトラベルを経てゴジラ誕生の歴史を変えようとするなど、ゴジラシリーズの中でも意外性に満ちている。また、ゴジラが放射能を浴びて怪獣になる前の「ゴジラザウルス」という恐竜も登場するなど、ゴジラ誕生の秘密が明らかになっている。

概要

1992年、東京上空に23世紀の未来人を乗せたUFOが飛来する。彼らは、未来の日本はゴジラの原子力発電所破壊による核汚染により死滅するので、歴史を修正し日本人を救うために来た、と告げる。日本政府は、恐竜がゴジラと化す前の時代にタイムワープして、ゴジラの存在を歴史から消滅させようとする。作戦は成功したかに見えたが・・・。キングギドラが再登場し、激闘を繰り広げる。

登場怪獣

ゴジラ
ベーリング海に転送されたゴジラザウルスが、核廃棄物や原子力潜水艦の核エネルギーを吸収した結果誕生した、新たなゴジラ。
キングギドラ
3匹のドラットが、マーシャル諸島のビキニ環礁核実験の放射能の影響により合体、巨大化・凶暴化して誕生した。未来人の特殊音波によって操られており、稲妻のような引力光線を吐いて福岡市街と広島市を破壊し、翼から放つ衝撃波は瀬戸大橋を粉砕する。
ゴジラザウルス
ゴジラの元となった種類とされる恐竜。のちにビキニ環礁の核実験で被爆し、ゴジラに変貌したとされる。
ドラット
23世紀から来た未来人の説明によれば、未来の地球でブームとなっている愛玩動物とされているが、実際には23世紀のバイオテクノロジーと遺伝子操作が生んだ生物兵器で、特殊な笛の音波により飼い主を識別している。
メカキングギドラ
北海道でゴジラに敗れてオホーツク海に沈み、212年間仮死状態で存命していたキングギドラを地球連邦機関が回収し、23世紀の技術で改造したサイボーグ怪獣。胸部に小型タイムマシン・KIDS(キッズ)を改造したコックピット兼緊急脱出装置があり、エミー・カノー(演:中川安奈)が搭乗する。
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『ゴジラvsモスラ』

『ゴジラvsモスラ』は1992年に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第19作である。丹沢でのゴジラ迎撃戦でメーサー攻撃機が初登場し、大規模な戦闘が繰り広げられる。

概要

インファント島で巨大なモスラの卵が発見され、卵を守っていた小美人・コスモスの2人は、モスラの宿敵怪獣・バトラの復活を予測する。卵を日本へ運ぶ途中、突如ゴジラが出現。生まれたばかりの幼虫モスラと戦うゴジラ。その時、名古屋の街を破壊してきたバトラが参戦、三つ巴の大乱戦が始まった。ゴジラとバトラの海中での激しい戦いの隙をついて、モスラはインファント島へと戻るが、日本に連れてこられたコスモスの歌に惹かれるように、モスラは再び日本へ・・・。

登場怪獣

ゴジラ
隕石落下の衝撃のなか人類の監視から逃れ、インファント島から運ばれてくるモスラの卵を襲う。
モスラ
地球の先住民族コスモスの守護神。幼虫の眼は再び青くなっている。この作品以降から幼虫の尾の三つに分かれた突起の真ん中が長く伸びている。同族だが傾向が異なるバトラとは戦う運命にあり、不本意ながらこれと戦う。
バトラ
モスラの亜種であり、地球生命が環境汚染などに対し造り出した怪獣。モスラと同様に地球の守護神というべき存在であるが、「守護」を目的とするモスラとは相反し、「破壊」を目的としている存在である。

【公式】「ゴジラVSモスラ」予告 モスラの宿敵怪獣バトラも登場するゴジラシリーズの第19作目。
観客動員数は平成(VS)ゴジラシリーズ中最多の420万人、配給収入は22億2000万円(1993年邦画配収第1位)を記録。2016年公開の『シン・ゴジラ』(観客動員数550万人)が更新するまで平成制作のゴジラ作品で最大のヒットだった。

『ゴジラvsメカゴジラ』

『ゴジラvsメカゴジラ』(ゴジラたいメカゴジラ、または、ゴジラ ブイエス メカゴジラ)は、1993年(平成5年)12月11日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第20作である。

概要

「メカゴジラの逆襲」から18年ぶりにメカゴジラが人類の「対ゴジラ新兵器」として登場する。古生物学者の大前博士と助手の五条梓はアドノア島で謎の卵を目にするが、そこに怪獣ラドンが襲来。続いてゴジラも出現し、ラドンとの戦いが繰り広げられた。そして、日本に運ばれたその卵からベビーゴジラが誕生する。ベビーゴジラを追って上陸を果たすゴジラ。その頃、国連G対策センターは、超兵器・メカゴジラを完成させていた。

登場怪獣

ゴジラ
前作でモスラに封印されたはずだったが、海域に投棄されていた使用済み核燃料を吸収しパワーアップしたことで封印を突破し復活する。
メカゴジラ
G対策センターが前々作『ゴジラvsキングギドラ』で海中に沈んだメカキングギドラを引き揚げ、23世紀の技術を解析して作った対ゴジラ兵器。
ラドン
アドノア島のプテラノドンが島に投棄された使用済み核燃料の放射性物質で変異した怪獣。
ベビーゴジラ
ベーリング海のアドノア島にて翼竜の巣の跡から発見され、プテラノドンのものと思われていた卵から孵化した、ゴジラザウルスの幼体。

『ゴジラvsスペースゴジラ』

『ゴジラvsスペースゴジラ』は1994年(平成6年)12月10日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第21作である。

概要

Gフォースの隊員・新城と佐藤は、Tプロジェクト遂行のため、ベビーゴジラが巨大に成長したリトルゴジラのいる南太平洋のバース島に送られた。ある日、G対策センターのモニターに映ったのは、宇宙に飛散したG細胞から生まれた凶暴な戦闘生物スペースゴジラの姿。スペースゴジラはゴジラに引き寄せられるように地球に向って来た・・・。

登場怪獣

ゴジラ
バース島でリトルゴジラとともに暮らしていたが、スペースゴジラの襲撃を受け、リトルゴジラを結晶体に閉じ込められる。結晶体を展開してバトルフィールドとなった福岡に乗り込み、MOGERAとともにスペースゴジラと戦う。
スペースゴジラ
ゴジラと酷似した外見を持つ。アステロイドベルトでMOGERAと交戦して中破させた後、バース島に襲来する。ゴジラをダウンさせて一時戦闘不能に追い込み、リトルゴジラを結晶内に幽閉する。
モゲラ (MOGERA)
Gフォースが建造した対ゴジラ兵器。正式名称は Mobile Operation Godzilla Expert Robot Aero-type (対ゴジラ作戦用飛行型機動ロボット)。
リトルゴジラ
バース島に生息。ベビーゴジラが成長した姿で名前の由来は「リトル(小さい)」から。
S.H.モンスターアーツ スペースゴジラ BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ) S.H.モンスターアーツ スペースゴジラ

『ゴジラvsデストロイア』

『ゴジラvsデストロイア』は1995年12月9日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第22作である。ゴジラの死を描いた作品として公開された、平成vsシリーズの完結編。

概要

第1作で登場したオキシジェンデストロイヤー(水中酸素破壊剤)が41年の歳月をかけて生み出した新怪獣・デストロイアとゴジラの壮絶な闘いを描く。香港に赤いゴジラが出現。ゴジラが吐き出す放射能熱線で香港は炎と黒煙に包まれた。ゴジラの体内にある原子炉で異変が起きており、核爆発を起こす可能性が示唆された。一方、東京湾の海底ではかつてゴジラを葬った科学兵器オキシジェンデストロイヤーの影響を受けた新生命体・デストロイアが誕生、東京の臨海副都心を恐怖に陥れた。次々に姿を変えて進化していく完全生命体・デストロイアとメルトダウン寸前のゴジラの死闘が始まる・・・。

登場怪獣

ゴジラ
バース島地下の天然ウランが熱水噴射で急激な核分裂反応を起こしたことにより島が消滅。その影響で帰巣本能に異常をきたしたうえ、体内炉心の核エネルギーが暴走、核爆発寸前の状態となる。

本作のラストで、体内の核エネルギーを制御できなくなったゴジラはメルトダウンで最期を迎える。

デストロイア
シリーズ第1作『ゴジラ』でゴジラを倒した兵器「オキシジェン・デストロイヤー」の影響によって誕生した怪獣。東京湾海底の原始地層中で眠っていたが、1954年に芹沢大助博士がゴジラを抹殺する際に使用したオキシジェン・デストロイヤーで周囲の環境が無酸素化されたために復活し、さらに海底トンネル工事の掘削くっさくにより地層が掘り起こされたことで、急速に酸素の存在する環境下に置かれたために、酸素を含む現代の大気に適応するために異常進化を遂げ、怪獣「デストロイア」へ変貌した。
ゴジラジュニア
リトルゴジラがバース島に含まれる高純度の天然ウランが熱水の影響で起こした核分裂によりゴジラと同様の怪獣になった姿。まだ小さいため「ゴジラジュニア」もしくは「ジュニア」と呼ばれる(命名者はGフォース司令官の麻生孝昭)。
S.H.モンスターアーツ デストロイア (完全体) BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ) S.H.モンスターアーツ デストロイア (完全体)

第3期・ミレニアムシリーズ(1999年~2004年)

1999年のシリーズ第23作『ゴジラ2000 ミレニアム』でゴジラ映画が再開された。平成ゴジラシリーズと同じく、モスラ、キングギドラ、メカゴジラなどの人気怪獣の再登場路線となった。

第28作『ゴジラ FINAL WARS』にてゴジラシリーズは再度終了となり、東宝が製作するゴジラシリーズは10年以上途絶えることとなる。

『ゴジラ2000 ミレニアム』

『ゴジラ2000 ミレニアム』は、1999年(平成11年)12月11日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第23作。

概要

北海道の根室にゴジラが上陸。町を破壊し姿を消すが、茨城県の東海村に再度上陸を果たす。一方、危機管理情報局により茨城県鹿島灘で発見された謎の岩塊が突然飛行を始め、ゴジラと対峙する。ゴジラが熱線を放射すると岩塊の中から巨大UFOが姿をあらわした…。初期のゴジラが持っていた不気味さをコンセプトに新たにデザインされたゴジラは、顔、背びれ、表皮が特徴的な凶暴な怪獣に変貌を遂げた。ストーリーもゴジラ、人間、UFOの3要素が絡み合い、ゴジラの普遍性と謎がさらに深まる仕上がりになっている。

登場怪獣

ゴジラ
1954年に出現した初代ゴジラのあとに日本にたびたび上陸している緑色のゴジラ。
オルガ
宇宙人ミレニアンが、ゴジラの細胞の自己再生能力を司る「オルガナイザーG1」を吸収したが、制御できずに怪獣化してしまった姿。長い腕と3本の爪が特徴で形状は左右非対称、いびつな姿をしている。

『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』

『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』は、2000年12月16日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第24作である。

概要

防衛庁内に設立されたG対策本部では、ゴジラを人工ブラックホールで異次元に転送し、完全消滅させる「G消滅作戦」に基づいて、すべてを吸い込み別次元に葬り去る新兵器「ディメンション・タイド」の試射が行われた。しかし、その実験でブラックホールによる時空の歪みが発生、古代の巨大昆虫の幼虫メガヌロンが現代に蘇り、大繁殖してしまう。メガヌロンは瞬く間にメガニューラの群れへと成長。彼らはゴジラのエネルギーを吸収して凶悪怪獣メガギラスに変身を遂げ、町を壊滅状態に陥らせる。新怪獣・メガギラスとゴジラ、そして人類の三つ巴の戦いが東京・お台場を主戦場に繰り広げられる。

登場怪獣

ゴジラ
1954年の映画「ゴジラ」に登場した初代ゴジラが劇中の最後にオキシジェン・デストロイヤーで抹殺されたと思われたが、実は生きていたとされる個体である。
メガギラス
1匹だけメガニューラに変態しないまま、水没した渋谷の湖底深くに眠っていた巨大メガヌロンへ、ゴジラのエネルギーを吸収した全メガニューラが自らの命と引き換えにエネルギーを供給したことにより、怪獣化したのがメガギラスである。
メガニューラ
渋谷に出現した多数のメガヌロンが一斉に変態(羽化)した姿。
メガヌロン
『ゴジラ×メガギラス』では「古代昆虫」と称される。その姿は、体長数メートルのヤゴ(トンボの幼虫)である。ディメンション・タイドの地上試験の影響で出現したメガニューラの産卵した卵(卵塊)から孵化し、現代で繁殖するきっかけとなる。

『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』

『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』は、2001年(平成13年)12月15日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第25作である。

概要

第1作で東京に襲撃して以来、約50年ぶりにゴジラが日本に再上陸するという設定に民間伝説「護国聖獣伝記」を絡めて描く。防衛軍准将・立花は社会の諸現象からゴジラの復活を警告するが、平和に慢心した軍は彼を黙殺。一方、超常現象番組を担当するTVスタッフの由里も奇妙な事件に遭遇。ゴジラを迎え撃つ怪獣にモスラ、バラゴン、キングギドラが登場。

登場怪獣

ゴジラ
1954年に出現した個体以来50年ぶりに出現したゴジラ。
バラゴン(婆羅護吽)
護国三聖獣の1体で狛犬の基になったとされる「地の神・婆羅護吽」として登場する。
モスラ(最珠羅)
護国三聖獣の1体である鳳凰「海の神・最珠羅」として登場するが、従来のモスラと違って海を泳ぐシーンはない。
キングギドラ(魏怒羅)
日本の自然の守り神・護国三聖獣の一体「天の神・魏怒羅」として登場。

『ゴジラ×メカゴジラ』

『ゴジラ×メカゴジラ』は、2002年(平成14年)12月14日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第26作である。

概要

政府は、対ゴジラ用兵器の開発に着手し、1954年に死亡したゴジラの骨をベースに生体ロボット、3式機龍(=メカゴジラ)の製造に成功、対特殊生物自衛隊の中に機龍隊が結成される。再び日本に姿を現したゴジラを超攻撃型メカゴジラが迎え撃つ。迫力のバトル・シーンが最新の特撮技術を駆使して描かれる。


【公式】「ゴジラ☓メカゴジラ」予告 ゴジラを3式機龍(メカゴジラ)が迎え撃つゴジラシリーズの第26作目。

登場怪獣

青島文化教材社 ゴジラ×メカゴジラ MFS-3 3式機龍 全高約24cm 色分け済みプラモデル
青島文化教材社 ゴジラ×メカゴジラ MFS-3 3式機龍 全高約24cm 色分け済みプラモデル
ゴジラ
1954年に出現したゴジラと同種の生物で、特生自衛隊の組織後に初めて出現したゴジラ。
メカゴジラ(3式機龍)
特生自衛隊が2003年に完成させたという設定のため、「3式」の名を持つ。正式名称は「3式多目的戦闘システム」 (MFS-3 : Multi-purpose Fighting System – 3)。単に「機龍」(きりゅう)とも呼ばれる。日本政府により極秘裏に、東京湾の千葉県館山沖の海底から1999年に引き揚げられた初代ゴジラの骨をメインフレームとして製作された。

『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』

『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』は、2003年(平成15年)12月13日に公開された日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第27作である。前年に公開された『ゴジラ×メカゴジラ』の好評を受けて製作された、同作の直接の続編。前作でも作中で語られたように1961年の映画『モスラ』と直接つながった世界であり、共通人物として小泉博が同じ中條信一役で出演している。モスラが卵、幼虫、成虫でそれぞれ登場した。

概要

今回のバトルフィールドは首都・東京。ランドマークである東京タワーをはじめ、国会議事堂、六本木ヒルズなど東京の名所を中心に三大怪獣が激突。ゴジラのDNAから作られ、前作でゴジラをあと一歩のところまで追いつめた「機龍」と5年ぶりに復活した小美人とともにあらわれたモスラ、そしてゴジラが激突し、メガトン級の超バトルが繰り広げられる。

登場怪獣

ゴジラ
2004年、中央太平洋に潜伏していたが、機龍に使用されている初代ゴジラの骨を求めて東京・品川埠頭に再上陸する。胸部に1年前のアブソリュート・ゼロで受けた傷が残っていることから同個体と判明する。
3式機龍(メカゴジラ)
前作の3式絶対零度砲(アブソリュート・ゼロ)が破損したため、右腕に4式対獣掘削装置(スパイラル・クロウ)と胸部に4式3連装ハイパーメーサー砲が新たに装備される。
モスラ
初代モスラの子孫。成虫は小笠原諸島の曾孫島で卵を生んだあと中條信一の別荘のある軽井沢に向かう。機龍(メカゴジラ)に代わりゴジラと戦う。
カメーバ
カメーバは、九十九里浜に打ち上げられた死体として登場。頸部に「巨大な爪で引っかいた」ような傷跡のある死骸が九十九里浜の海岸に打ち上げられる。作中では1972年と1987年にも発見されたと言われる。

『ゴジラ FINAL WARS』

『ゴジラ FINAL WARS』(ゴジラ ファイナル ウォーズ)は、2004年(平成16年)12月4日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第28作である。

概要

特殊能力を持つ超人類と宇宙から来たX星人、そしてゴジラが三つ巴の闘いを展開する。20XX年、度重なる戦争や科学技術の反動で、人類は多数の巨大怪獣を呼び覚ましてしまう。超人類=ミュータントから編成された地球防衛軍が怪獣と闘う中、宇宙からX星人がやって来る。怪獣たちを消滅させ友好的なX星人だが、その目的は地球の支配だった・・・。

登場怪獣

ゴジラ、ミニラ、モスラ、アンギラス、ラドン、キングシーサー、マンダ、クモンガ、カマキラス、エビラ、ヘドラ、ジラ、ガイガン、モンスターX(本作唯一の新怪獣)、カイザーギドラ(モンスターXがダメージを受けるとカイザーギドラに変身する。)といった歴代の人気怪獣総出演というのが売りの1つで、ゴジラを含めて『怪獣総進撃』を超える合計15体の怪獣のほか、轟天号やX星人も登場し、東宝特撮を総括する集大成となった。

第4期・2010年以降/アニメ版(2016年~)

『シン・ゴジラ』

『シン・ゴジラ』
『シン・ゴジラ』

『シン・ゴジラ』は、2016年(平成28年)7月29日公開の日本映画。総監督・脚本は庵野秀明が、監督・特技監督は樋口真嗣が手掛けた。東宝製作のゴジラシリーズの第29作であり、『ゴジラ FINAL WARS』以来約12年ぶりの日本製作のゴジラ映画である。

概要

謎の巨大不明生物は上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく。政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。そして、川崎市街にて、“ゴジラ”と名付けられたその巨大不明生物と、自衛隊との一大決戦の火蓋がついに切られた。果たして、人智を遥かに凌駕する完全生物・ゴジラに対し、人間に為す術はあるのか?

登場怪獣

S.H.モンスターアーツ ゴジラ(2016)第4形態 凍結Ver.『シン・ゴジラ』(魂ウェブ商店限定)
S.H.モンスターアーツ ゴジラ(2016)第4形態 凍結Ver.『シン・ゴジラ』(魂ウェブ商店限定)
ゴジラ(第5形態まで)
『シン・ゴジラ』ではゴジラが初めて人類の前に姿を現したという設定になっており、第1作との世界観のつながりが存在しない。このことを裏付けるかのように劇中では「怪獣」という概念や文言自体がなく、当初はゴジラを「巨大不明生物」と呼称している。

総監督の庵野秀明からは「完全生物」という指示を受け、地球上の生態系の頂点として造形された。歴代作品で初めて着ぐるみをいっさい使わず、CGで造形したモデルをモーションキャプチャで動作させている。プロポーションとしては5つの形態が設定されている。

S.H.モンスターアーツ ゴジラ(2016)第4形態 凍結Ver.『シン・ゴジラ』(魂ウェブ商店限定)
シン・ゴジラの第5形態は、第4形態の尻尾の先端より分裂、群体化した形態。劇中のラストに登場。もう少し凍結が遅ければ尻尾から小型の人型ゴジラが飛翔していった可能性が表現されている。S.H.モンスターアーツ ゴジラ(2016)第4形態 凍結Ver.『シン・ゴジラ』(魂ウェブ商店限定)も第5形態が再現されている。

『シン・ゴジラ』予告
「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明が総監督・脚本を手掛けた12年ぶりの日本版『ゴジラ』。突如として出現した巨大不明生物・ゴジラと対峙する日本の姿を、リアリティを追求したストーリーとドキュメンタリータッチの演出で描き出す。

アニメーション映画第1章『GODZILLA 怪獣惑星』

アニメ映画『GODZILLA』(ゴジラ)は、ポリゴン・ピクチュアズ制作による日本の長編アニメーション映画。ゴジラシリーズ第30 – 32作目にして、初の長編アニメーション映画作品となる。全3部作構成で、第1章『GODZILLA 怪獣惑星』が2017年11月17日に、第2章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』が2018年5月18日に、第3章『GODZILLA 星を喰う者』が2018年11月9日に順次公開された。

概要

「ゴジラ」シリーズ初の長編アニメ。半世紀にわたる怪獣との戦争に敗走を重ねた人類は、地球脱出を計画。しかし、たどり着いた星は人類が生存可能な環境ではなく、人類は地球に帰還するが…。

登場怪獣

セルヴァム飛翔型
紀元後2万年の地球に生息するゴジラ細胞生物。ゴジラの亜種にあたり、記録にある地球原産生物とも異なる形状や、G細胞生物特有の金属に極めて酷似した構造、獰猛な性格が特徴。ワーム型と翼を持つ翼竜型の2種類が存在する。
「ゴジラ・アース」と「ゴジラ・フィリウス」
本作には、地球人類を滅亡寸前にまで追いやった個体「ゴジラ・アース」と、ゴジラ・アースから細胞分裂して誕生した別個体「ゴジラ・フィリウス」が登場する。ゴジラ・フィリウスは、地球帰還後、アラトラム号が初めて確認するゴジラ。ゴジラ・アースは、劇中ではゴジラ・フィリウスの死亡直後に元丹沢大関門付近から突如出現し、ハルオ・サカキたち先遣隊に攻撃を仕掛け、超振動波攻撃とプラズマカッターによって部隊を壊滅状態に追い込む(『怪獣惑星』)。

アニメーション映画第2章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』

概要

劇場版アニメ「GODZILLA」シリーズの第2章。決死の戦闘でゴジラを倒したハルオたち。だが喜びも束の間、地中深くからゴジラ・アースが姿を現す。その圧倒的な破壊力の前に、ハルオたちは散り散りになってしまう。

登場怪獣

ゴジラ
『GODZILLA』(アニメーション3部作)のゴジラは、作中世界の1999年から地球上に現れ始めた怪獣のなかでも別格の存在に位置付けられる、植物を起源とした超進化生命体。
セルヴァム飛翔型
長い首を持つドラゴンあるいはワイバーンのような形態のセルヴァム。
セルヴァムワーム型
地上棲のセルヴァム。表面はゴツゴツした鎧のような皮膚で覆われ、丸い口には無数の牙が生える。全長約6.5メートル。毒性のある霧が停滞するすり鉢状の窪地や土手に巣穴を作って生息する。

アニメーション映画第3章『GODZILLA 星を喰う者』

『GODZILLA 星を喰う者』
『GODZILLA 星を喰う者』

概要

劇場版アニメ「GODZILLA」シリーズ3部作の最終章。メカゴジラシティをも焼き尽くし、地上の覇者となったゴジラ・アース。そんな中、宗教種族エクシフの大司教・メトフィエスは、ハルオが戦いで生き延びたことは“奇跡”だと唱え、信者を増やしていく。

登場怪獣

ゴジラ
メカゴジラシティをも焼き尽くし、地上の覇者となったゴジラ・アース。虚空の神<ギドラ>と破壊の王<ゴジラ>がついに激突。
高次元怪獣ギドラ
異星人エクシフが信仰の対象とする高次元生命体。作中ではブラックホールより現出した3つの首のみが登場し、胴体や翼、足、尻尾を含めた全体像は登場人物たちが幻視したシルエットのみの登場となっている。
セルヴァム飛翔型
首と尻尾は長く伸び、体表は青みがかっており、頭部に複数の赤い眼球と鋭い牙を持つ。より小さいワーム型のG細胞生物などを捕食する。

関連リンク

ガメラシリーズの映画一覧
怪獣映画一覧

外部リンク