エロスとバイオレンスに満ちた傑作が多いレイプ・リベンジ・ポルノは、70年代にブームになりました。レイプ・リベンジの原点にして頂点「鮮血の美学」、定番人気の「ウィークエンド」(1976年)、「リップスティック」(1976年)、「悪魔のえじき(発情アニマル)」(1978年)など名作を中心に、このスプラッターホラーの人気ジャンルを振り返ってみましょう。

レイプリベンジの原点・古典

レイプ・リベンジの始祖「処女の泉」(1960年)

『処女の泉』(しょじょのいずみ、スウェーデン語: Jungfrukällan、英語: The Virgin Spring)は、1960年製作のスウェーデン映画。イングマール・ベルイマン監督作品。中世のスウェーデンを舞台に、陵辱の果てに命を奪われた少女の悲劇と、彼女の父親による復讐を描いた作品。

カリンは、森の中で三人の羊飼いの兄弟と出会い、兄弟の身の上を聞く内に同情し、自らの昼食を分け与え、共に食事をとる。しかし兄弟の上二人はカリンに襲い掛かり、彼女を凌辱した。泣きながら立ち去ろうとするカリンの背後から、次兄が丸太で後頭部を殴り撲殺した。カリンを殺害した羊飼いの3兄弟は、それとは知らずカリンの父テーレの館に一夜の宿を求めた。

  • 少女のレイプという当時としては衝撃的な題材を扱っただけあり、本作品は公開時に内外で物議を醸した。
  • 日本公開時には映倫によってレイプシーンが丸ごと削除されるという事態になった。
  • 1972年製作のスプラッター映画『鮮血の美学』のモチーフとなった。

レイプ・リベンジの原点にして頂点「鮮血の美学」(1972年)

レイプ・リベンジ・ムービーというジャンルの原点にして最高傑作ホラーである『鮮血の美学』(1972年)

レイプ・リベンジ・ムービーというジャンルの原点にして最高傑作ホラーである『鮮血の美学』(1972年)

『鮮血の美学』(原題:The Last House on the Left)は、1972年のアメリカ映画。少女レイプで物議を醸した1960年の映画『処女の泉』をベースとしているスプラッターホラー。レイプ・リベンジ・ムービーの原点にして最高傑作。2009年にはリメイク版が製作された。日本では「白昼の暴行魔Ⅱ/17才・襲われた誕生日」というタイトルでテレビ放映された。

外に住むコリンウッド夫妻の一人娘であるマリーとその友人のフィリスが4人の男に強姦された揚句、惨殺されてしまう。やがて犯人と遭遇した夫妻は恐ろしい復讐を開始する。

一人娘のマリーが殺され、復讐の鬼となったコリンウッド夫妻。コリンウッド夫人は、殺人犯の一人であるウイーズルを誘惑して外に誘い出し、フェラチオをするふりして、男性器を食いちぎる。壮絶すぎる復讐が始まる。

一人娘のマリーが殺され、復讐の鬼となったコリンウッド夫妻。コリンウッド夫人は、殺人犯の一人であるウイーズルを誘惑して外に誘い出し、フェラチオをするふりして、男性器を食いちぎる。壮絶すぎる復讐が始まる。

70年代のレイプ・リベンジの名作

女囚701号/さそり(1972年)

『女囚さそりシリーズ』は、主演の梶芽衣子の人気とあわせてヒット作となり、梶の歌う主題歌『怨み節』もヒットした。

『女囚さそりシリーズ』は、主演の梶芽衣子の人気とあわせてヒット作となり、梶の歌う主題歌『怨み節』もヒットした。

『女囚701号/さそり』は、1972年(昭和47年)8月25日公開の日本映画である。東映製作。女囚さそりシリーズの第1作目である。

本作は、刑務所を舞台に女囚の松島ナミが、周りの人間から受ける暴行などに耐えて脱走を試み、過去に自身を裏切った男たちに復讐しようとする内容となっている。

作中では殺人のほか陵辱、リンチなどの凄惨なシーンが含まれている。

恋人に裏切られた挙句、冤罪によって収監された女囚701号こと「松島ナミ(さそり)」は、収監された刑務所内での看守や女囚による陰惨な私刑(リンチ)や陵辱、刑事による暴力に超人的な精神力と忍耐力で耐え、「怨み」を蓄積していき、最終的には自分を陥れた男達へと復讐を遂げるといったストーリー。

恋人に裏切られた挙句、冤罪によって収監された女囚701号こと「松島ナミ(さそり)」は、収監された刑務所内での看守や女囚による陰惨な私刑(リンチ)や陵辱、刑事による暴力に超人的な精神力と忍耐力で耐え、「怨み」を蓄積していき、最終的には自分を陥れた男達へと復讐を遂げるといったストーリー。

松島ナミ(囚人番号は701号)
演 – 梶芽衣子
一般女囚。刑務所では周りから『マツ』と呼ばれている。3年前までは平凡な女性だったが、逮捕後は冷たい鋭い目と少ない口数、及び強い精神力で刑務所生活を送る。かなりの忍耐力があり弱音を吐かないその態度から女囚や看守の大多数から敵視されている。刑務所では数少ない味方のユキ、梨恵とお互いに気丈に支え合っている。自身の恋人だった杉見に対しては、愛していた分だけ裏切られた恨みは凄まじく、復讐心に燃える。

ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ〜血まみれの天使〜(1973年)

『ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ〜血まみれの天使〜』(スウェーデン語原題: Thriller – en grym film, 英題: Thriller – A Cruel Picture /They Call Her One Eye)は、1973年に製作されたスウェーデンの映画。日本では劇場未公開。R-18指定作品。眼球にメスを刺すシーンでは、実際の死体を使用したのではないかとの噂が立った。
本作はカルト映画のひとつとなり、影響を受けたクエンティン・タランティーノは、後にキル・ビルにおいて、片目の女殺し屋エル・ドライバーというキャラクターを登場させている。

狼よさらば(1974年)

チャールズ・ブロンソンの名を不動のものにした『狼よさらば』シリーズ第1弾。

チャールズ・ブロンソンの名を不動のものにした『狼よさらば』シリーズ第1弾。

『狼よさらば』(Death Wish)は、1974年製作のアメリカ合衆国の映画作品。主演はチャールズ・ブロンソン、監督はマイケル・ウィナー。本作から『ロサンゼルス』『スーパー・マグナム』『バトルガンM‐16』『狼よさらば 地獄のリベンジャー』と続くDeath Wishシリーズ全五作の一作目にあたる。

チンピラに妻を殺され、娘を暴行された建築家のカージーは、影の死刑執行人として暗躍するようになる。

チンピラに妻を殺され、娘を暴行された建築家のカージーは、影の死刑執行人として暗躍するようになる。

【ストーリー】
開発技師のカージーは、美しい妻子と共に幸せに暮らしていた。ある日、妻と娘がチンピラ3人に暴行され、妻は殺され、娘はショックで生きる気力を失ってしまう。突然の不幸に呆然とするカージーは、悲しみに暮れながらも、気丈に仕事に没頭していた。そんな中、仲間に射撃場に誘われ、仕事がうまくいったお礼にと拳銃をプレゼントされたカージーは、夜の街を徘徊し、わざと強盗に襲われては容赦なく射殺していく影の死刑執行人“アマチュア刑事”として世間を賑わし始める・・・。

ザ・レイプ・ハンター(1974年)

ザ・レイプ・ハンター(ACT OF VENGEANCE/RAPE SQUAD)は、1974年のアメリカの犯罪・サスペンス映画。

ホッケーマスクを被ったレイプ魔は、「13日の金曜日」のジェイソンの元ネタのひとつと言われている。

ある夜、リンダは帰宅途中、白い仮面を被った男にレイプされる。警察へ被害届けを出すが屈辱的な調書を取られるだけで、あまり頼りにならないと感じた彼女は、同じレイプ被害者5人と「レイプ・ハンター」を結成し犯人探しを始めるが…。

アイスホッケーのマスクを被った男が、美女をレイプし、中出し直前に「ジングルベル」を歌わせるという、猟奇事件が勃発!被害者女性5人が集い、奴を征伐する為、空手を体得するが・・・70年代初期を代表する俗悪ホラー!

暴行列車(1975年)

リーザは、処女だったため、チンピラが暴行しようとしてもなかなかウマくいかない。そしてチンピラは驚きの行動に出る。

リーザは、処女だったため、チンピラが暴行しようとしてもなかなかウマくいかない。そしてチンピラは驚きの行動に出る。

暴行列車(原題:L’ULTIMO TRENO DELLA NOTTE)は、1975年のイタリアのサイコサスペンス映画。目を覆うような残酷シーンを盛り込んだサスペンスホラー。「鮮血の美学」(1972年)を下敷き(元ネタ)にした凄惨な暴力渦巻くインモラルな内容で激しい拒絶反応を引き起こした問題作。

ナイフを女性器に突き刺されるという衝撃的な展開。

リーザ(リサ)は、ナイフを女性器に突き刺されるという衝撃的な展開。あまりにも残虐。

クリスマスに故郷に帰るため深夜急行に乗り込んだリーザとその従姉妹・マーガレット。しかし、乗り合わせた逃走中の男とサディスティックな中年女に囚われ、ふたりは酷い暴行を受ける。通りすがりの老紳士を強迫し、マーガレットを強姦させる暴漢の手口が悪質極まりない。列車内の一室で受ける少女たちの凌辱シーンを陰湿に描き、後半は父親による復讐を淡々と描写。

リサは股間を切裂かれ死亡してしまう。それを見ていたマーガレットは下半身裸のまま逃げ出し、走る列車から飛び降りで死亡する。

リーザ(リサ)は股間をナイフで切裂かれ死亡してしまう。それを見ていたマーガレットは、恐れおののき下半身裸のまま逃げ出し、走る列車から飛び降りて死亡してしまう。

追想(1975年)

追想(原題:Le vieux fusil)は、1975年に製作・公開されたフランスと西ドイツの合作映画である。娘を射殺、妻をレイプの末に焼き殺された外科医の男が、ドイツ軍兵士をひとりずつ処刑していく。
1944年、第二次大戦下のフランスで外科医として黙々と働く男。戦火の拡大にともない愛する妻と娘を田舎へ疎開させるが、パルチザン狩りの
ドイツ軍小隊に娘は射殺、妻はレイプされ焼き殺されてしまう。溢れそうになる血の涙と嗚咽をかみ殺しながら、怒れる男は単身で反撃、
ドイツ軍を一人づつ処刑していく…。

ウィークエンド(1976年)

楽しいはずの週末は、地獄と化した!

ウィークエンド(原題:Death Weekend)は、1976年のカナダのバイオレンス・ロマン映画。楽しいはずの週末は、突然の恐怖と暴力に支配された…。70年代ウーマン・リベンジ映画の最高傑作。週末を郊外の別荘で過ごそうとしていた男女の元に4人の暴漢が現れた。非道の限りを尽くす彼らに女はやがて反撃に出る。終盤には、ダイアンと悪漢のハリーとの一騎討ちで対決するという戦慄のクライマックスを迎えることになる(車で轢き殺す)。

本作品に加えて「リップスティック」(1976年)と「悪魔のえじき(発情アニマル)」(1978年)は、70年代のレイプ・リベンジ映画3部作(代表格)と評される。


ウィークエンド DVD用予告編

<STORY>
知り合って間もない歯科医ハリーの車で、彼の別荘に向かっていたモデルのダイアン。週末を仲間たちで楽しく過ごそうという計画だ。だが楽しいドライブの途中、4人組のチンピラがちょっかいを出してきた。車の運転に自信のあるダイアンは、彼らの車を強引に振り払う。やがて二人は別荘へ到着するが、ダイアンは成金趣味で軽薄なハリーに嫌気がさし始めていた。その時、二人に仕返ししようと追いかけてきた例の4人組が別荘に乱入。狂ったような彼らの行動は徐々にエスカレートしていき、やがて別荘は暴力で支配されてしまう……。クライマックスの報復劇は圧巻。

リップスティック(1976年)

『リップスティック』(原題:Lipstick)は、1976年のアメリカ映画。アメリカで社会問題化しているレイプをテーマに、抑圧された現代社会に潜む暴力を描く。
トップモデルのクリスは妹のキャシーから、彼女の音楽教師ゴードンを紹介される。後日、クリスの部屋を訪れたゴードンは突如豹変、彼女に赤い口紅を塗りたくったうえでレイプした。レイプ被害を受けたクリスは屈辱を受けることも覚悟し告訴に踏み切る。だが法廷は彼女に不利に動き、やがてキャシーまでもがレイプ被害に…。怒りが頂点に達したクリスは銃をとり、ゴードンを射殺するのだった。

怒りが頂点に達したクリスは、レイプ魔ゴードンを気が済むまで何発も射撃して、撃ち殺す。彼女は、その場で殺人の現行犯で逮捕された。

ヒッチハイク(1977年)

キャンピング・カーでアメリカ旅行を楽しむ若夫婦が、1人の男を乗せたために起る恐怖を描く。「O嬢の物語」のコリンヌ・クレリーがセクシーな妻イブを演じる。

キャンピング・カーでアメリカ旅行を楽しむ若夫婦が、1人の男を乗せたために起る恐怖を描く。「O嬢の物語」のコリンヌ・クレリーがセクシーな妻イブを演じる。エロスとバイオレンスに満ちた傑作。

『ヒッチハイク』(英語: Hitch-Hike, イタリア語: Autostop rosso sangue, 別題 英語: Death Drive)は、1977年製作・公開のイタリア映画である。1人のヒッチハイカー(デイヴィッド・ヘス)を乗せたばかりに起こる一組の夫婦の恐怖を描いたサスペンス・バイオレンス。

ネバタからロスに戻る途中、イブはヒッチハイクの若い男アダム(デイヴィッド・ヘス)を乗せてしまう。実は、このアダムという男は、警官を2人殺して逃走中の200万ドル強盗の犯人だった。

ネバタからロスに戻る途中、イブはヒッチハイクの若い男アダム(デイヴィッド・ヘス)を乗せてしまう。実は、このアダムという男は、警官を2人殺して逃走中の200万ドル強盗の犯人だった。

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