堂本剛主演のテレビドラマ「金田一少年の事件簿」(1995年 – 1997年)は、サスペンスホラーの要素満載でトラウマシーンの宝庫。グロ演出が際立っていた。現代と比べて表現規制がまだ緩い時代だという事もあって、残虐なグロ描写や過激なホラー演出が徹底的に追及されていました。当時の視聴者にトラウマを植えつけた伝説のトラウマシーン(恐怖シーン・残酷描写)と、「放課後の魔術師」や「雪夜叉」など有名なトラウマキャラ(怪人)をまとめています。
堂本剛主演のテレビドラマ「金田一少年の事件簿」(1995年 – 1997年)
『金田一少年の事件簿』(きんだいちしょうねんのじけんぼ)は、同名漫画『金田一少年の事件簿』を原作とした日本のテレビドラマ。名探偵・金田一耕助の孫、金田一一(きんだいち はじめ)が、幼なじみの七瀬美雪、警視庁の剣持勇警部と様々な難事件を解決する推理ドラマ。決め台詞は「ジッチャンの名にかけて!」、「謎はすべて解けた!」。
第1シリーズの続編に当たる第2シリーズ(合わせて初代金田一)を除き、その後の作品ではキャスト・スタッフが異なり、設定も別個独立のものになっている。メインキャストはそれぞれ、堂本剛・ともさかりえ・古尾谷雅人(初代)、松本潤・鈴木杏・内藤剛志(二代目)、亀梨和也・上野樹里・加藤雅也(三代目)、山田涼介・川口春奈・有岡大貴・山口智充(四代目)、道枝駿佑・上白石萌歌・沢村一樹・岩﨑大昇(五代目)。
堂本剛主演の初代金田一では、連続ドラマ第1・2シリーズ「金田一少年の事件簿」、単発ドラマ「学園七不思議殺人事件」、「雪夜叉伝説殺人事件」(スペシャル)、劇場版「上海魚人伝説」の5作品が制作された。
堂本版ドラマのOP前のアバンタイトルのテーマ
the mysterious mallets(ザ・ミステリアス・マレッツ)は、テレビドラマ『金田一少年の事件簿』を象徴するトラウマBGM。堂本剛主演版である第1期および第2期のメインテーマ。不安感をあおるような旋律と7拍の変拍子で紡ぎ出されるメロディが、グロ演出が際立っていた本編のインパクトをさらに高め、多くの視聴者にとってのトラウマBGMとなった。
『学園七不思議殺人事件』 / 死体を運搬する「放課後の魔術師」は恐ろしいホラー演出。トラウマ度は異常に高い作品。
不動高校に伝わる七不思議。その全てを知った者は、放課後の魔術師に殺される___。
学園七不思議殺人事件とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、金田一少年が解決した事件の一つ。コミックス第4巻、第5巻に収録。全10話。テレビドラマでは単発スペシャル1作目として1995年4月8日に、テレビアニメでは第1話~第3話として1997年4月7日~21にかけて放送された。
金田一たちが通う不動高校を舞台にした作品。ドラマ版およびアニメ版では第1話になっている。
登場する怪人は「放課後の魔術師」
原作漫画の「放課後の魔術師」。
「放課後の魔術師」は、学園七不思議殺人事件における殺人鬼。七不思議を全て知った者を殺しにくるという怪人。ニューギニアの仮面を被って黒衣に身を包み、深夜の学校で怪しげな儀式を行う。
1995年の堂本剛版「放課後の魔術師」
ウィッグが赤で仮面が真っ白になっており、三白眼を強調したようなデザインが原作以上に不気味で放送当時の視聴者にトラウマを植え付けた。
2022年の道枝駿佑版「放課後の魔術師」
従来とは打って変わって仮面が西洋人形のようなデザインとなっており、右目にあたる部分が欠けている。
【金田一少年の事件簿】話題の第1話!「学園七不思議殺人事件ダイジェスト」道枝駿佑・上白石萌歌・岩﨑大昇 / 沢村一樹
学園七不思議の全容
1. 開かずの生物室
生物室で電球を取り換えていた女生徒が誤ってスカーフを首に引っ掛けてしまい、そのまま首がつまって死んだ。その霊が未だに成仏できていないらしい。ミステリー研究会の部長である桜樹るい子から「面白いものを見せる」との電話で旧校舎に呼び出された金田一と美雪。しかし、桜樹の姿が見当たらず、用務員と旧校舎を見回った際、学園の七不思議に登場する「あかずの生物室」で奇妙な仮面を被った人物に桜樹が殺されている場面を目撃してしまう。その後、「あかずの生物室」に乗り込んだ金田一たちだったがそこに桜樹の死体は無く、事件が起こった形跡も無い。
ミステリー研究会の部長である「桜樹るい子」が「放課後の魔術師」によって殺害されるシーンは、みんなのトラウマ。
2. 手首の這い回る印刷室:裁断の時に手を挟んで失血死してしまった男子生徒がいた。その時千切れた手が、まだ這い回っているらしい。
3. 血に染まる井戸:中をのぞいて転落死した女子生徒の血で井戸水が赤く染まるらしい。
4. 魔の十三階段:その階段は数えるたびに段数が異なり、気付いた者は転落し命を落とすらしい。
5. 呪われた楽器室:ある生徒が楽器室のガラスに突っ込んで首に破片が刺さって死んでしまったらしい。
6. 知恵の女神:昔、銅像に押し潰されて死んだ生徒がいたらしい。
7. 首吊り大イチョウ:この銀杏の木に縄をかけ、いじめを苦にして自死した生徒がいたらしい。
『オペラ座館殺人事件』 / 金田一少年の事件簿での最初の事件
オペラ座館殺人事件とは、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件で、金田一少年の事件簿での最初の事件である。単行本1~2巻に収録。全6話。テレビドラマでは第1シーズン第3話として1995年7月29日に、テレビアニメでは第21話~第23話として1997年8月25日~9月8にかけて放送された。
原作では第一話なのだが、ドラマ・アニメ版ともに、なぜか『学園七不思議殺人事件』にその座を奪われている。登場する怪人は「ファントム(歌月)」 。
原作漫画版『オペラ座館殺人事件』に登場する「ファントム(歌月)」はトラウマキャラとして名高い。ファントムが窓から顔を出しているこのシーンが有名。
日高織絵 (ひだかおりえ)は、金田一少年の事件簿史上初の被害者。ドラマ版は原作通りに再現。
日高織絵 (ひだかおりえ)は、記念すべき被害者第一号。人為的に落下させられた照明器具に叩き潰され圧死した。
ドラマ版でも日高織絵 の死体のポーズ(左手を宙に伸ばすようにして倒れている)はきっちり原作通りだが、
アップになるシーンを見るとその左手が明らかに動いている。
『雪夜叉伝説殺人事件』
車の窓ごしに突如現れる「雪夜叉」は、特に恐ろしいトラウマシーンとして語り継がれている。
雪夜叉伝説殺人事件とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。単行本3~4巻に収録。全10話。テレビドラマでは単発スペシャル2作目として1995年12月30日に、テレビアニメでは第37話~第39話として1998年2月9日~23日にかけて放送された。 登場する怪人は「雪夜叉」。
画面に映し出された雪夜叉は、氷室の残した絵の通りに白い着物と夜叉の仮面を被り、斧で次々と撮影班を叩き殺していく…。
『蝋人形城殺人事件』
『蝋人形城殺人事件』とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。単行本第16巻、17巻に収録。全13話。テレビドラマでは第1シーズン第7話・第8話として1995年9月9日~16日に、テレビアニメでは第7話~第9話として1997年5月19日~6月2日にかけて放送された。拷問道具の「鉄の処女」(アイアンメイデン)によるリチャード・アンダーソンの殺害
リチャード・アンダーソンは、2番目の犠牲者として『鉄の処女(アイアンメイデン)』で殺される。ドラマ版ではまさかの原作再現がなされた。当時の視聴者のトラウマ。蝋人形城殺人事件のMr.レッドラム。ミスターレッドラムがカマを持って廊下を走る姿が怖かった。
『悪魔組曲殺人事件』
悪魔組曲殺人事件とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。CDブックに収録。テレビドラマでは第2シーズン第1話として1996年7月13日に、テレビアニメでは第16話・第17話として1997年7月21日と28日に放送された。ドラマ版における怪人名は「御堂周一郎の亡霊」。
「御堂周一郎の亡霊」は、ドラマ版でのみ登場。黒いマントを羽織り、石膏のマスクを付けている。「悪魔組曲 第二の詩」に見立てるため、弓矢で壺の取っ手を通しながら射殺するという、オリンピック選手も驚愕するテクニックで風倉を殺害した。みんなのトラウマ。
『異人館ホテル殺人事件』
異人館ホテル殺人事件とは、「金田一少年の事件簿」で金田一一が遭遇した事件の一つ。コミックス第8巻、第9巻に収録。全12話。テレビドラマでは第2シーズン第7話として1996年8月31日に、テレビアニメでは第70話~第73話として1998年11月23日~12月14日にかけて放送された。
ドラマの放送が夏であったため、作中の季節も冬から夏に変更。夏の話にサンタクロースモチーフの怪人を登場させるのは違和感があるため、怪人名を「赤髭のサンタクロース」から「冥界の道化師」に変更。
封印作品『異人館村殺人事件』 / 殺人描写の残酷性・猟奇性とホラー性が群を抜いて高いことで知られる。
異人館村殺人事件は、「金田一少年の事件簿」で金田一一が解決した殺人事件のうちの一件。単行本の第2巻と第3巻に収録。全11話。
テレビドラマでは第1シーズン第1話として1995年7月15日に放送された。死体消失のトリックの都合で欠番。
登場する怪人は「七人目のミイラ」。テレビドラマ版は、尺の都合により、六角村を十文字村に変更。それに伴い、村の形は十字架に、洋館の数、ミイラの数は4つに変更。怪人名も「五人目のミイラ」に変更。バラバラ殺人。生首が…「これで二人 まだ血が足りぬ 五人目のミイラ」
連載初期はもちろん、シリーズ全体においても殺人描写の残酷性・猟奇性とホラー性が群を抜いて高いことで知られる。教会のベッドの上で時田若葉(ときた わかば)の首無し死体が横たわっていた…。
時田若葉は、結婚前夜、昔からのしきたりで教会に一人籠るが、その直後「首のない死体」となって発見される…最初の死亡者。実は、この事件の共犯+被害者。
小田切進「バカな女さ、騙されているとも知らずに、本気で俺を愛してたんだからな本気で……命がけで……こんなろくでもない男をよ……」
風祭淳也は、息子・六星竜一(真犯人の「小田切進」の本名)を止めるために射殺し、自らが父親であることを明かした。一に感謝の言葉を残し、銃口を口の中に突っ込み、自らも頭を撃ち抜いて死んでいった。
有名なトリックを流用したため欠番作品に
この事件中のとあるトリックが、島田荘司先生の推理小説『占星術殺人事件』のメイントリックをそのまま流用していた為、問題となった。更に島田先生はこの作品について映像化は許可しないという方針だった為にこの事件がドラマ化までされた事で更なる大問題となってしまった。
話し合いで本人からトリック使用の承諾は得たという事だが、ドラマ版はDVD未収録の欠番作品となってしまった。アニメ化もされなかった。
『金田一少年の殺人』 / ウサギの着ぐるみに血しぶきがかかるシーンは、視聴者に多大なトラウマを植えつけた。
金田一少年の殺人とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。単行本12~14巻に収録。全14話。テレビドラマでは第2シーズン第4話として1996年8月3日に、テレビアニメでは第24話~第27話として1997年10月20日~11月10にかけて放送された。
物部真理の殺害は「犯人がピンクのウサギの着ぐるみを着て、彼女を刃物で刺殺し、噴き出した血が着ぐるみの顔を赤く染める」という少しスプラッターな描写となっている。このウサギの着ぐるみに血しぶきがかかるシーンは、視聴者に多大なトラウマを植えつけた。
ウサギの着ぐるみに血しぶきがかかるシーン…噴き出した返り血で、着ぐるみの顔が赤く染まっていく…。
物部真理を刺した刃物からは生々しく血が滴り落ちている。
【閲覧注意】テレビドラマ版の「金田一少年の事件簿」の中でも屈指のグロ描写・残酷描写の殺人事件
『墓場島殺人事件』 / 現在では放送不可能なレベルのグロシーンと、残虐かつ悲惨な殺害シーン(テントで滅多刺し)の演出が多数盛り込まれ、最強のトラウマ回として名高い。
米村チームのメンバー井坂、河野、守屋は、全員最初に爆死させられ、バラバラ死体となって発見される。ドラマ版は爆発時の際の半笑いの表情のまま下半身が吹き飛ばされ、上半身のみが残っている状態…。アニメ版では、このまま放送するのは流石にまずかったからか、全員遺体の破片すらも残らない爆死となった。
墓場島殺人事件は、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、単行本第19巻と第20巻に収録。全11話。テレビドラマでは第2シーズン第8話・第9話として1997年9月7日と14日に、テレビアニメでは第60話~第62話として1998年8月24日~9月7日にかけて放送された。
登場する怪人は「亡霊兵士」(ドラマ版では「生き残り兵士」)。
「復讐なんてろくなもんじゃねぇ…もし…そんなこと考えてる奴がいたら言ってやりてぇよ…復讐なんざ…もう…やめちまえって…もっと…てめーの人生…大…切に…生き…て…」
ドラマ版(堂本剛編の最終回)のこの回は現在では放送不可能なレベルの超絶なグロシーンと、途轍もなく残虐かつ悲惨な殺害シーン(テントで滅多刺し)の演出が多数盛り込まれており、現在までのドラマ版金田一では1、2を争うトラウマ回である。「生き残り兵士」は、難波昌平を、寝袋の上からメッタ刺しにする。
難波昌平は、寝袋の上からメッタ刺しにされ、泡立った鮮血をゴボゴボ吐き出しながら絶命すると言う、下手なスプラッター映画顔負けのトラウマレベルの演出である。
萩元哲範は、ドラマ版では(叫び声が周囲に聞こえないように)口に詰め物をされた上で、寝袋の上からメッタ刺しにされ、刺される度に足がビクンビクンと痙攣するという難波同様に一思いには死ねない苦しみが描かれた。
『怪盗紳士の殺人』 / 原作よりも更に怨念の籠った、残虐な演出がされている。
「怪盗紳士の殺人」とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件の一つ。単行本17巻~18巻に収録。全13話。テレビドラマでは第2シーズン第5話・第6話として1996年8月10日と17日に、テレビアニメでは第10話~第12話として1997年6月9日~23日にかけて放送された。とても悲しい結末を迎えた事件といえる。
怪人『怪盗紳士』は、ドラマ版ではガスマスクのような仮面を被っている。また、殺し方が原作に比べて滅茶苦茶エグい。
ドラマ版では海津を殺害する際にはナイフでメッタ刺しにしており、ドラマオリジナルの共犯者・鷲尾は死体の顔面をグチャグチャに潰され、元凶である蒲生に至っては、実際にさくらがアイスピックで両目を潰すシーンが回想で描かれた、という、原作よりも更に怨念の籠った、残虐な演出がされている。
怪人『怪盗紳士』が、アイスピックで被害者の両目を潰すシーンは、視聴者にトラウマを刻み込んだ。
『首無し村殺人事件』 / 金田一一と七瀬美雪の生首は、トラウマシーンとして名高い。
『飛騨からくり屋敷殺人事件』は、テレビドラマでは第1シーズン第6話として『首無し村殺人事件』と改題され1995年9月2日に放送された。「首無し村殺人事件」の金田一一と七瀬美雪の生首シーン(悪夢)は、テレビドラマ版の金田一少年の事件簿の中でも屈指のグロ描写として有名。
巽征丸(たつみ せいまる)は、「首狩り武者」に惨殺され、一と美雪の目の前で生首を晒された。
金田一一は、七瀬美雪が「首狩り武者」に拉致されたことに気付き、追跡するが、洞窟に入ったところで後ろから殴り倒され、ともに拉致される。
「首狩り武者」に首をはねられ生首を吊るされる悪夢を見るホラー展開に。