「機動戦士ガンダム (冒険王版) 」は、スーパーロボット系に振り切ったガンダムコミカライズと名高い。大雑把なシナリオはそのままながら、原作と明らかに乖離した設定・演出で物語は読者の斜め上を突っ走り、最終的にアニメ打ち切りによりジオンと決着をつけることもかなわずに終わってしまった。ツッコミどころ満載のネタの宝庫である「機動戦士ガンダム (冒険王版) 」の中から特に有名なネタをご紹介します。
アムロの性格が「熱血漢」。やたらと熱血・好戦的に描かれている。
テレビアニメ作品『機動戦士ガンダム』の放映時(1979年4月7日 – 1980年1月26日)に、『週刊少年チャンピオン』で知られる秋田書店が刊行していた『冒険王』で掲載されていたのが岡崎優氏による(後に伝説と称される)コミカライズである(1979年5月 – 1980年2月)。本作では漫画化にあたって従来のスーパーロボット的な表現法が用いられているため、原作との相違点が数多く存在する。
アムロがガンダムの説明書を読んだとき、表紙に思いっ切りカタカナで「ガンダム」と書いてあることはよくネタにされる。
「ええい、このスイッチだ!!」
ガンダムがボタンを押しただけで勝手にパンチを放ち、ザクをぶっ壊すという超オートマ設計。 初めてガンダムに乗ったアムロが「ええいこのスイッチだ!!」とボタンを押しただけで勝手にパンチを繰り出してザクを倒した。
育ちの悪いアムロ…ザクを撃墜して「ざまあみろ!!」
「テレビぶち割り事件」…本漫画の象徴的エピソードとして頻繁に話題に挙がる、アムロがギレンの映ったテレビを殴り壊した一件
アムロの性格が「熱血漢」。やたらと熱血・好戦的に描かれている。
ギレンの演説を聞いて憤激し「うおーっ!!」と叫びながらテレビ画面をパンチでブチ砕き「負けんぞ………絶対にキサマらなどに負けるものか…!!」とキレた一幕は語り草
ゲーム『第2次スーパーロボット大戦α』や『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』、『スーパーロボット大戦30』では「テレビぶち割り事件」がネタにされている。「満足に寝させてもくれねえのかよ。」「重いんだよな、ガンダムに乗ってると責任感ってのが…」という乱暴すぎる独白。
スーパーロボット的な表現法・ネタの宝庫…原作との相違点が顕著かつ破天荒
ガンダムを背後から羽交い絞めにするシャア専用ザク…「赤い彗星だって!? そういや やけにすばやい!」
ガンダムの怪力たるやシャア専用ザクの羽交い絞めを難なく振りほどく…。伝説の「シャア専用アッガイ」
シャア専用ズゴックではなく、ジャブローでの戦闘ではシャア専用アッガイ
たまに出てくるグロ描写。サイド7内で暴れまわるザク。民間人相手にザクマシンガンぶっ放しているシーン。
ザクマシンガンの犠牲になった民間人…。
ゴッグの一機はガンダムハンマーで破壊される。
ホワイトベースは、もう一機のゴッグを押し潰して破壊した。
レビル将軍は、ゴッグをホワイトベースによる押し潰しで倒した事について「いや、あれでいいんだ…」と、肯定的に見ていた。
時代劇の正義のヒーローのようなアムロのセリフ「きさまらの思い通りにはさせんぞ!ガンダムが相手だ!」
グフのヒートロッドはガンダム相手にはほとんど役に立たなかった。
怪力のガンダムは、グフのヒートロッドで絡め取られても逆にゴッツンコさせて撃破した。ガンダムハンマーは十字型に変更され、一撃でグフの首を刎ね飛ばしている。
ランバ・ラルはアムロの鬼神の如き戦いぶりに戦慄している。ガンダムハンマーで大暴れするガンダムを見て、クラウレ・ハモンは「なんておそろしい…」と呟いているがその通りすぎて何も言えない。ランバ・ラルはホワイトベースとの最終決戦では1機だけ残ったグフで奇襲を仕掛けるもガンダムが駆け付ける前にガンキャノンの砲撃で吹っ飛ばされた。
吹き飛ばされた先で、偶然再会を果たしたセイラに「私です! ランバ・ラルです!」と問いかけようとするも、敵兵に襲われていると勘違いしたブライトの銃撃であっさり倒れる。
宇宙を飛び交う水陸両用MSズゴックがシュールすぎる
ドズル中将は、よりによって宇宙で水陸両用MSズゴックを出撃させている。
ズゴックは、何と宇宙で戦う。最終回にてジオン艦隊に殴り込んできたV三兄弟に向け、モビルスーツにはモビルスーツだとばかりにドズルが差し向けた。
ラスボスがまさかのマ・クベ専用ゾック
原作アニメが打ち切られたため冒険王版の最終回も明らかに超展開の打ち切りエンド…(超展開で無理矢理にでもエンディングに持ち込む)。ゾックは、マ・クベがキシリア様から賜った専用機。雑誌連載版のラスボス。ズゴック同様宇宙で戦う。
連載版のラスボスがまさかのマ・クベ専用ゾック。マ・クベは最終回では宇宙でゾックに載って出撃するが、ガンダムに唐竹割にされた。
マ・クベが駆るゾックは、突進した所をガンダムに真っ二つにされ、更に破片がドズル艦に衝突してしまう。いかにも打ち切りラストっぽい超展開…。
ドズル・ザビは、ガルマの死のシーンで初登場、かなり急ぎ足の最終話にも登場する。飛んできたゾックの破片が旗艦に激突して大爆発するが、めぐりあい宇宙編では何事もなかったかのように戦場に戻っていたバケモノ。
ガンダムエースにて連載されていた長谷川裕一の漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』ではレストアされ宇宙仕様になったズゴックとゾックが登場。明らかに冒険王版をネタにしているとして話題を呼んだ。