スプラッターホラーの元祖『13日の金曜日シリーズ』(全12作)の衝撃的なトラウマシーン(派手な殺し方・残酷な殺害描写・リアルな人体破壊描写・各作品ごとの殺人鬼ジェイソンの特徴や素顔、壮絶な死亡シーン・鬱展開・ファイナルガールとジェイソンの死闘、衝撃のラスト…結末など)のまとめ。
スラッシャー映画(殺人鬼映画)のはしりは『ハロウィン』シリーズだが、『13日の金曜日』は1980年代のスプラッター・ブームにおける火つけ役であり、ホラー映画シリーズの中では最も影響力の大きいシリーズの一つであり、12本の映画、ノベライズ、コミカライズそして様々な収集価値の高いグッズの生産が、伝説的なシリーズである証明となっている。
スラッシャー映画の代名詞的作品「13日の金曜日」以外の他のアメリカのスラッシャー・フランチャイズの中で興行収入上位のものは、「エルム街の悪夢」、「チャイルド・プレイ」、「ハロウィン」、「サイコ」、「ソウ」、「スクリーム」、「悪魔のいけにえ」などがある。
『13日の金曜日』(1980年) / 1980年代のスプラッター・ブームにおける火つけ役。1作目はサイコスリラー。
『13日の金曜日』(英語: FRIDAY THE 13TH)は、1980年に第1作が公開されたアメリカ合衆国のホラー映画(スプラッター映画)シリーズ。ショーン・S・カニンガム監督による13日の金曜日シリーズの記念すべき第1作目。
1980年代に世界的現象ともなったスプラッター映画ブームの元祖ともなった作品。特殊効果と特殊メイクの革新的な進化によって、残酷な殺害描写を露骨に、人体破壊描写(ゴア・スプラッター描写)を丹念に細密に見せたことが売りとなった。
キリストが十字架にかけられた不吉な日として、欧米人が最も忌み嫌う「13日の金曜日」を、そのものずばりタイトルに使用したのもヒットの一要因になっている。もっとも13日の金曜日がドラマの中に組み込まれているのはこの1作目だけで、あとはほとんど無視されているが…。
シリーズ1作目の『13日の金曜日』は、謎の連続殺人鬼が、愛欲に溺れるキャンプ指導員を1人また1人と血祭りに上げていくサイコスリラー(サイコスラッシャー)。1作目だけは猟奇的殺人鬼映画として、イタリアのエロティックなサイコサスペンスものである「ジャッロ」に近いテイストの作品に仕上がっている。
『13日の金曜日』はマリオ・バーヴァ監督の『血みどろの入江』からストーリーラインや小道具、残酷描写の演出に至るまで細かく模倣しながら、登場人物を映画の観客層として想定する10代後半の若者に設定したことで、若者たちに熱狂的な支持を受けて大ヒットを果たす。
当時の観客を大いに刺激しトラウマを刻み込んだ。試写を見た学生が「私は死んでしまった」(17才、学生)という意味不明なすごいコメントを残したことも有名。
リアルな殺害描写を丹念に見せて、観客を大いに刺激した。巨匠トム・サヴィーニによる血みどろ特殊メイクアップを駆使した革新的な人体破壊描写(血まみれ効果/ゴア・エフェクト)が続出
血みどろの猟奇的殺人鬼の世界と殺人行為自体が最大の見せ場になるホラー映画を一気に大衆レベルまで広めたのが『13日の金曜日』。人が殺されている刹那的でアンモラルな光景を見世物化するスプラッター映画の時代を切り開いた。肉食系のイケメンであるジャック・バーレル(当時は無名だったケヴィン・ベーコン)は、マーシーとの性交後、二段ベッドの下に潜んでいたパメラに鋭い矢で喉を貫かれ死亡した。当時、この場面は「本当に俳優を殺したに違いない」とまで言われた。
13日の金曜日シリーズにおいては、作中の舞台で「カップルがセックスをする」などという「リア充」行為はほぼ100%死亡フラグであり、事実マーシーがトイレに向かった直後にベッドの下からナイフを刺されて死亡した。
売れっ子の特殊メイクアーティストの「トム・サヴィーニ」の得意とする究極のゴア・エフェクト(血まみれ効果)とトリック的な撮影が冴えわたる人体破壊描写は、世界を震撼させ観客にトラウマを植え付けた。
殺害場面の出来があまりにも良すぎてリアルに見えすぎる(本当に人を殺していると誤解される)とレイティングでもめることになり、一番の見せ場がカットされることにもなった。
ジャックと同じく典型的なリア充かつ本作のエロ要員のマーシー・カニンガム(ジャニーヌ・テイラー)は、中盤のジャックとの性交後、トイレで忍び込んだパメラによって顔面に斧を叩き込まれ死亡した。
第一作目(PART1)の殺人鬼はジェイソンではなく彼の母親の「ボーヒーズ夫人/パメラ・ボーヒーズ」で、本当の「ジェイソン」が殺人鬼として活動するのは「PART2」以降。
第1作目『13日の金曜日』の殺人鬼の正体は、ジェイソンの母親である「パメラ・ボーヒーズ」。 息子がクリスタルレイク湖で溺死して行方知れずになってからパメラは精神に異常をきたして二重人格になってしまう。
『13日の金曜日』(1980年)に登場したジェイソン・ボーヒーズの素顔。初登場である第1作では主人公のポリーズ夫人やアリスが見た幻覚として登場するが、上半身が裸であった。
ボーヒーズ夫人/パメラ・ボーヒーズは、第一作目の主人公でありキャンプ場の監視員候補生を次々と殺害する殺人鬼の正体。最後の生存者アリスに首を切断されて死亡した。『13日の金曜日』シリーズの1作目はジェイソンの母親のパメラ・ボーヒーズが復讐鬼となるサイコサスペンス調のスラッシャーものであった。最後の生存者アリスに首を切断されて死亡した。2作目以降からジェイソン・ボーヒーズ本人が殺人鬼として活躍する。
最初は恐怖に震えていた最後の一人(通称「ラスト・ガール」「ファイナル・ガール」)となったアリス・ハーディーは、いつしか夢中になって殺人鬼と戦い始める。
一人残ったファイナル・ガールが死闘を繰り広げて、ジェイソン(1作目はパメラ夫人)を最後にはなんとか打ち破るというのが、この「13日の金曜日」シリーズの一貫したパタンになっている。
ジェイソンの母パメラ·ボーヒーズ(ベッツィ・パーマー)は最後の一人(通称「ラスト・ガール」「ファイナル・ガール」)となったアリス・ハーディー(エイドリアン・キング)を追い詰めるが、アリスの反撃によって首をナタ(マチェーテ)で切断され、死亡する。
映画の終盤でただ一人取り残され、殺人者の進行に立ち向かうことになる若い女性(男性のこともある)のことをファイナル・ガールと呼ぶ。ファイナル・ガールは、セックスに積極的な10代の若者たちの中にありながら処女とされることが多い。
13日の金曜日(1980年)の映画史に残る伝説的な衝撃のラスト(アリスの幻覚)…ジェイソンがアリスを湖に引きずり込んだシーン。
13日の金曜日(1980年)の伝説的な衝撃のラスト。心臓が止まるほどビックリした観客が多数。
警察も到着し湖畔のボートでうなだれるアリス・ハーディー(エイドリアン・キング)に声をかけて呼んでいる。警察も来て、もう絶対的に事態は安全だと観客は油断をしていた。アリスが目覚めると、背後から突然・・・この心臓破りの衝撃のラストの恐怖感を忘れられない人は多い。
「13日の金曜日」は、惨劇は終わったと油断していると・・・恐怖のオチが襲う「衝撃のラスト」で有名。湖から飛び出してきた腐乱したジェイソンがアリスを湖に引きずり込む「衝撃のラスト」は、一生忘れられないトラウマとして視聴者の心に刻まれた。観客は完全に安心しきっていたので、不気味なジェイソンが突然飛び出してきた時点で心臓が止まりそうになった。
第1作目『13日の金曜日』のラストシーンにて、主人公のアリスに襲い掛かるジェイソン(このシーンは主人公のアリスが見た一種の幻覚という扱い)。
スプラッター映画の金字塔『13日の金曜日』では、ラスト、惨劇が終わり湖畔のボートでうなだれるヒロインを、死んでいるはずの不気味な様相のジェイソン少年が水中に引き入れるシーンが、観客に大きな衝撃を与えた。『キャリー』(1976年)の衝撃のラストと同様に不意打ちで心臓に悪い衝撃のラストとなった。
映画史に残る伝説の衝撃のラスト。この衝撃的なラストの恐怖演出が「13日の金曜日」の差別化・ブランド強化に一躍買った。強烈なドッキリ演出により観客席から悲鳴が上がった。客席は湧きあがった。
ボーヒーズ夫人を倒し、ただ一人生き残ったアリスは湖に浮かぶボートで目を覚ます。すべては終わったのだ(観客はみな、そう思い油断していた)。
その刹那、醜く歪んだおぞましい顔をしたジェイソン少年が湖から飛び出してくる。湖に引きずり込まれるアリス(観客はみな、驚きのあまり飛び上がって絶叫した)。
気が付くとアリスは病院のベッドの上で絶叫している。すべてはアリスが見た夢だったのだろうか?
「キャリー」のパクリ演出ではあったが、「ジェイソン」が飛び出してくる場面で、全世界の観客は、一人残らず飛びあがって絶叫した。映画史に残る伝説のショック場面・衝撃のラスト(初見殺しな演出)となった。
不気味なジェイソン少年にアリスは湖に引き込まれてしまった…というのは病院で静養中のアリスの見た悪夢であった。不気味なジェイソン少年の登場は、アリスの幻覚に過ぎなかったというオチ。
13日の金曜日 PART2 / 本作から殺人鬼ジェイソンが本格的に登場する。2作目以降は、「派手な殺し方」と「殺人鬼ジェイソンの素顔」が最大の見せ場に。
13日の金曜日に、静かなクリスタル・レイクで7人の若者たちが次々に殺され、唯一助かったアリスはその事件以後毎日のように悪夢にうなされていた。そのアリスが何者かに襲撃され、大量の血痕を残して自宅から姿を消すという事件が起きた。
それから5年後、静けさを取り戻したクリスタル・レイクに再び指導員候補生の若者達が訪れた。クリスタル・レイクの近くのキャンプ場でのカウンセラー・トレーニングに参加するために集まったのである。その夜、指導員のリーダーが、クリスタルレイクにまつわる怪奇伝説を物語る。しかし話が終わり解散になった後、怪奇伝説に出てきたジェイソンが本当に現れ、次々と指導員達を殺害し始める……
いきなり冒頭で殺される1作目のヒロイン・アリス・ハーディー。アリスを演じたエイドリアン・キングが女優業を引退した理由…。
前作でアリスは、首を切断してジェイソンの母親である「パメラ・ボーヒーズ」を殺害している。アリスは、その生首を冷蔵庫の中に見つけて驚く。衝撃的な展開…絶叫するアリス。その背後から何者かが襲い掛かる…。
なぜジェイソンの母親のパメラ夫人の生首がアリスの家の冷蔵庫の中に…。いったい誰が、こんなことをしたのか?
前作でただ一人生き残ったアリスは夜な夜な悪夢にうなされていた。ある夜、彼女が冷蔵庫を開けると、中に彼女が前作で切り落としたパメラ・ボーヒーズ夫人の生首が。恐怖に襲われた彼女のこめかみに突き刺さるアイスピック。前作のヒロインのアリス・ハーディーは、2作目の冒頭で殺されてしまう。その後、白骨化した状態でボリーズ夫人の遺体の近くに安置されていた。
パメラが殺される瞬間を見ていたジェイソンは、生き残ったアリスの自宅へ侵入し、彼女をアイスピックで惨殺。アリスの死体はジェイソンの家に持ち去られ、現場には大量の血液のみが残されていた(第2作冒頭シーン)。
アリスを演じたエイドリアン・キングは2作目以降にも続投するはずであったのだが、『13日の金曜日』の出演で狂信的なストーカーに狙われるようになり、命の危険にさらされるようになってしまった。
本当は2作目以降にも続投するはずだったのだが、アリスを演じたエイドリアン・キングに狂的なファンが現れてストーカー行為を行い、命の危険を感じるまでになってしまった。
その為2作目の冒頭で殺されるように脚本を書き換えてもらい、エイドリアンは以後女優業を引退した。90年代は表に立つ事なくアテレコ声優としての活動にとどめ、2010年になってから女優業を再開している。
引用元: アリス(13日の金曜日) (ありす)とは【ピクシブ百科事典】
登場する女性陣の露出度やエロシーンが前作より割増に…。
リア充のジェフリーとサンドラは、セックスの最中に串刺しにされて死亡。セックスの絶頂で重なったまま串刺しにされるリア充カップル…は「13日の金曜日」シリーズを象徴する殺害シーン。
ジェイソンは、セックス行為中のリア充に遭遇しようものなら容赦なく惨殺する(リア充は殺されやすい=13日の金曜日シリーズなど「スラッシャー映画」のお約束)。
本作から殺人鬼ジェイソンが本格的に登場することとなる。また、登場する女性陣の露出度やエロシーンが前作より割増になり、それらの描写がシリーズの定番となった。劇場公開に際して、殺人シーンに自主規制が入り、串刺しにされ出血するスプラッター場面(上記画像)はカットされている。
連続殺人鬼「ジェイソン・ボーヒーズ」が本格的に登場する。
『13日の金曜日 PART2』に登場する殺人鬼のジェイソン・ボーヒーズ。片目を覗かせる穴を開けた白い麻布袋のマスクを被って顔を隠している。マスクをかぶったジェイソンの見た目の雰囲気は『エレファント・マン』に似ている。
ジェイソン・ボーヒーズは、ボーヒーズ夫人の息子。35年前にクリスタル湖で溺れ行方不明となった少年。顔面に先天的な奇形を患っている。1作目の作中では殺人鬼のボーヒーズ夫人やラストシーンのアリスの幻覚として登場する。続編『13日の金曜日 PART2』では実は生き延びていたことが判明し、母親を殺された復讐のため、殺人鬼となる。クリスタルレイク付近へやってくる人間を母親の仇と見なし、一人ずつ殺害していく。ラルフ(演:ウォルト・ゴーニー/吹替:前沢迪雄)は、前作にも登場した怪しげな老人。本作でもキャンプ場を訪れて予言者気取りで若者達に不吉な警告をするのだが……
マーク・ジャービス(演:トム・マクブライド/吹替:田中秀幸)は、バイク事故が原因で両脚が不自由で常に車椅子に乗っている。最期は背後から襲ってきたジェイソンに鉈を顔面に叩きこまれて死亡。車椅子に乗っている体が不自由な障害者であっても容赦なく無慈悲に無差別殺人を続けるのがシェイソン。
トラウマ必至…序盤と終盤にミイラ化したジェイソンの母親のパメラの生首が登場。
序盤では前作の生存者アリスの家の冷蔵庫の中に、ジェイソンがミイラ化したパメラ・ボーヒーズの生首をアリスに見せつけるために置いていた。アリスはこの生首を見て絶叫した。
終盤ではジェイソンの住処「ジェイソンハウス」(ジェイソンの山小屋)にパメラ・ボーヒーズの生首は安置されていて、生首の他、当時彼女が着ていた衣類やマチェーテ、火のついた蝋燭や白骨化したアリスの死体が並べられていた。
白骨化したアリスの死体もパメラ夫人の遺体の近くに安置されていた。
マザコンのジェイソンは、母親の命令には逆らえない…最後の生き残り(ファイナル・ガール)のジニーは、パメラ夫人の振りをしてジェイソンを惑わせる作戦で挑む。
ジニーは、パメラ夫人の振りをしてジェイソンを惑わせる作戦で挑む。
ジニーは、本作「13日の金曜日 PART2」の「ファイナル・ガール」。キスシーン及びセックスの事後シーンがあるにも関わらず見事に生き延びた。
女の子が一人生き残ってジェイソンと戦うというパタンの戦うヒロインが売り物になっている13日の金曜日シリーズ。今回生き残るファイナル・ガールはジニー。布で顔を覆ったジェイソンと死闘を繰り広げる。母親の振りをしてやっつけようとするジニー。
最後の生存者となったジニーがパメラの振りをしてジェイソンを惑わせるシーンでは、ジェイソンの幻覚として、生前の姿でパメラ夫人が登場する。
母親の模倣をして、パメラ夫人の振りをするジニーの作戦によって、ジェイソンは、生前の母親の幻覚を見る。
ジェイソンの母親を装うジニー。ジェイソンは母親の幻覚を見る。ジェイソンは、母親の命令には逆らえず、女性に母親の姿をされると、とりあえずその人物の言う通りにしてしまう。
ジニーはピンチに陥るが、生きていたジニーの恋人のポール・ホルトが、ジェイソンに飛び掛かる。ポールとジェイソンのタイマン勝負に。生存者の協力攻撃でジェイソンに打ち勝つパタン。
ポールとの取っ組み合いの格闘によって、隙ができたジェイソンの背後から、トドメの一撃を決めるジニー。とうとうジェイソンを仕留めたジニー。
ジェイソンのマスクを剥がして、念のために死に顔(素顔)も確認したジニーとポール(素顔は視聴者には見えない)。これでジェイソンは死んだはずだが…。
またもや、衝撃のラスト…子犬で一回油断をさせて、二段重ねのドッキリ展開。一作目の「アリスの幻覚オチ」と同様に「ジニーの幻覚オチ」?。ここで出たジェイソンの素顔。
1作目のラストを思い出す展開に…まさかジェイソンがまた出てくるのか?玄関に忍び寄るジェイソン?…。
緊張感が高まる中、ポールがドアを開けると…そこに立っていたのはテリーの愛犬のマフィンだった。玄関にいたのは、ジェイソンではなくかわいい子犬だった。
衝撃のラスト…ジニーの背後の窓ガラスが割れて、何かが飛び込んでくる…死んだはずのジェイソンだ!
視聴者を油断させるためにかわいい子犬をフェイントに使ったのだ。警戒している視聴者の関心をドア側に完全に寄せて、子犬で安心させ、油断をさせたところで、間髪入れず不意打ちで背後から攻めてきたジェイソン。そう来たか…。
1作目のラストシーンと同様に、またもや背後からすごい勢いで飛び出してきたジェイソン。絶叫を上げるジニー。
「13日の金曜日 PART2」に登場するジェイソンの素顔。ジニーにマスクは剥がされていたが、ジェイソンの素顔はその時には映されていなかった。ラストのジェイソンの突撃シーンでその素顔が明らかになった。
2作目以降は、殺人鬼ジェイソンの素顔も最大の見せ場となる。翌日、一人だけ救出され救急車に乗せられるジニー。アリスの幻覚オチと同様にジニーの幻覚オチか?。
ラストシーンの後、ジニーは、駆け付けた警察官に救出されたのだが、事件のショックで精神に異常をきたして病院送りになった事が次作「13日の金曜日 PART3」の冒頭(ダイジェスト・シーン)で明らかとなった。
またジニーの恋人のポールも、次作の冒頭に登場するが、ラストシーンでジェイソンに襲撃されてフェードアウトして生死不明となっていたが、どうやら他の犠牲者と同じくジェイソンに殺害された模様。ジニーを守って殺されたのだろうか?
13日の金曜日 PART3 / ジェイソン・ボーヒーズの象徴とも言えるホッケーマスクが初登場。クリスとの死闘…ホッケーマスクの大男が絶叫美女を追いかけるスタイルが確立。
本作からジェイソンがトレードマークのホッケーマスクを被るようになり、現在ではお馴染みの「ジェイソン=ホッケーマスク」という方程式を確立させた。
前回の惨劇の翌日、ジェイソンの引き起こした猟奇的殺人事件の全容がニュースで語られる中、ブレアーズタウンのクリスタルレイク付近にあるカフェを営む夫妻が何者かによって殺害される。そのまた翌日、前回の惨劇が起きたクリスタル・レイク付近の現場とは別のキャンプ場に数人の高校生達が訪れる。メンバーの一人であるクリスは、以前クリスタル・レイク付近で自分を襲った異形な顔の怪人の悪夢に苛まれていた。だが、若者達は気付いていなかった。訪れたキャンプ場の納屋の中に、前回の惨劇より生き延びていたジェイソンが隠れ潜んでいたことに…。
ホッケーマスクをかぶったジェイソン。ホッケーマスクをつけたのは三作目から。
ジェイソン・ボーヒーズの象徴とも言えるホッケーマスクが初めて登場した歴史的な作品の「13日の金曜日 PART3」
シリーズ第三作目『13日の金曜日 PART3』にて、ジェイソンの容姿が前作から変更され、ホッケーマスクをかぶった大男として設定されており、のちにこのホッケーマスクは彼のトレードマークとして知られるようになる。本作の中盤以降からはシェリーから強奪したホッケーマスクを被って素顔を隠していた。アンディ(演:ジェフリー・ロジャース/吹替:井上和彦)は、高校生グループの1人。逆立ちが得意な青年。本作におけるリア充であり、中盤ではお約束と言わんばかりに恋人のデビーとセックスしていた。逆立ちで廊下を歩いていたところをジェイソンが振り下ろした鉈で股を斬られて死亡。
(場面がデビーの「シャワーシーン」に切り替わる)デビーはシャワーを浴びた後に、ハンモックに横たわり雑誌を読み始める。すると開かれているゴジラの記事のページに赤い血が滴り落ちる。デビーが頭上を見上げると、そこには…
なんと、そこには股を引き裂かれたアンディのあまりにも凄惨な遺体が…。アンディの口から血が滴り落ちていた…。股を割かれたアンディの凄惨な遺体は、シリーズ史に残るトラウマ級の人体破壊描写として有名。
頭上のアンディの遺体を見た直後に、デビーは、背後からいきなり頭をジェイソンに抑えられ、ハンモックの下からナイフで刺殺される。
スラッシャー(殺人鬼)映画やスプラッターホラー映画は、シャワーを浴びている女性は殺されやすい(殺されるお色気要員)など、シャワールームやお風呂シーンではあまりよくないことが起こるのがお約束になっている。
ヴェラ(演:キャサリン・バークス/吹替:戸田恵子)は、中盤に湖の桟橋で休憩していたところをジェイソンに水中銃で左目に狙い撃ちされて死亡。
ジェイソンの驚くべき程の怪力で、リックの頭が押し潰され、目が飛び出す有名なシーン。
リック(ポール・クラッカ/吹替:柴田侊彦)は、肉食系男子でクリスの元カレ。終盤にてクリスと共にジェイソンの襲撃から逃げようとしたが、運悪くジェイソンに捕まって怪力で頭を握りつぶされ、眼球が飛び出して死亡。
筋骨隆々にパワーアップした「PART3」「PART4」では素手で軽々と人間の頭を押し潰すほどになっている。
クリス・ヒギンズ(演:ダナ・キンメル/吹替:幸田直子)は、本作のヒロイン。最後の生き残り(ファイナル・ガール)。実は過去にジェイソンに出会っており、両親とのケンカで家を飛び出して森で一晩中過ごしていたところをジェイソンに襲われたが、その時は何とか無事に生還していた。
しかし、その経験がトラウマとなって恋人のリックと別れてしまい、現在もジェイソンに襲われた悪夢に悩まされている。リックとの関係を修復するためにクリスタル・レイクへと訪れるのだが……当然ながら処女ではないが、生き延びた。
クリスはジェイソンにかなりのダメージを与えたはずだが…
ドアノブ付近をぶち破り破壊し、ドアを開けるため、カギを回そうとしている手のひらにナイフを突き刺すクリス。
クリスはナイフを振り回し、後ずさりするジェイソンの右ひざにナイフを突き刺す。崩れ落ちるジェイソン。
ジェイソンがドアから出てくるところを見計らって、背後から木材で後頭部を叩くクリス。ジェイソンは前のめりに吹き飛んだ。
ジェイソンとクリスの納屋の中での最後の戦い…戦うヒロインのクリスが勝利する。「13日の金曜日シリーズ」史上、最も激しい死闘になっている。
生き残ってジェイソンと争う女性(ファイナル・ガール)は、別荘の持ち主であるクリス・ヒギンズ(演:ダナ・キンメル/吹替:幸田直子)。ラストの死闘はシリーズ中、最も激しいものになっている。クリスも強いがジェイソンも強い。何度致命傷を負っても悪魔のように起き上がるジェイソン。
ジェイソンに追われたクリスは納屋に逃げ込む。クリスは上手い所に隠れていた。荒ぶって、色々な場所を探索しているジェイソンは気付いていない。ジェイソンが下に来たタイミングで飛び降りてジェイソンに一撃を加えて、またもや逃げる。
またもや先回りして上手い所に隠れているクリス。クリスは、見事なタイミングで飛び出し、ジェイソン後頭部をスコップで強打して気絶させた。
気絶して倒れているジェイソンの首にロープを巻くクリス。首吊りさせてジェイソンを殺すつもりである。
そしてジェイソンの首にロープをかけて、絞首刑のように首を吊らせた。さすがのジェイソンもこれなら助かるまい…これで決着はついたように思えたが…。
納屋の扉を開けると、そこに首を吊った状態のジェイソンの姿が…驚くクリス。なんとロープで首を吊らせても死ななかったジェイソン。不死身なのか…。2作目よりも格段に強くなっているジェイソン。
「13日の金曜日 PART3」に登場するジェイソンの素顔
ジェイソンは、ホッケーマスクを脱いでクリスに対して素顔を見せる。
恐れおののくクリスは悲鳴を上げて、戦意喪失。しかし奇跡が起こる。生き残っていた人が突如、ジェイソンに飛び掛かる。そこで隙が生まれる…前作のジニーの勝利と同じパタンだ。クリスは斧を拾った。クリスは隙をついて、斧をジェイソンの顔面に叩きこんだ。最後の一撃!
斧で斬りつけられても、なかなかジェイソンは死なない。恐ろしい執念…まだクリスを追いかける最後の闘争心を見せるジェイソン。
まだ動く闘争本能を持ち続けるジェイソンに、悲鳴を上げるクリス。しかし数歩動いたのち、とうとう崩れ落ちたジェイソン。やっと死んだ…。やっと動かなくなったのを見てクリスは、湖のボートに乗り込む。
衝撃のラスト…またもやジェイソンの幻覚、さらに今は亡きジェイソンの母親のパメラ・ボーヒーズが登場。クリスは精神崩壊…。
朝が来て目覚めたクリス。まるで1作目のアリスの時のようにボートに乗っている最後の生存者となったクリス・ヒギンス。
なんとジェイソンは生きていた!窓からクリスを見つけたジェイソン…。クリスに受けた止めの一撃によって、額が割れている。血みどろのジェイソンの素顔。
なんとジェイソンが生きていた…ジェイソンは外に出てきて、クリスの方に走り出してくる…。ジェイソンが追いかけて来た…逃げろクリス…。
幻覚のジェイソンであった。クリスは、ジェイソンが生きており、追いかけてくる恐ろしい幻覚を見る。
そして幻覚のジェイソンが消えて、見えなくなったところ…今度は…今は亡きジェイソンの母親のパメラ・ボーヒーズが登場。1作目のジェイソンと同じようにボートに乗っていたクリスを湖に引きずり込んだ。それは悪夢であった。やがて警察がやって来て、彼女を保護する。
ジェイソンの母親のパメラ・ボーヒーズは、生前の頃とは打って変わって全身が腐敗したような醜悪な外見となっており、顔面にはミミズのような生き物が食い込んでいた。あまりにもグロい。
ジェイソンの母親のパメラは、終盤に最後の生存者となったクリス・ヒギンスが精神的に追い詰められた末に見た悪夢の中で登場する。全身が腐敗したゾンビのような姿で現れ、クリスを湖に引きずり込んだ。
言うまでもないがこれは一作目のラストでジェイソンがアリスを湖に引きずり込んだシーンのオマージュである。
パメラ夫人が本作のラストでまさかの登場。1作目のジェイソンと同じようにボートに乗っていたクリスを湖に引きずり込んだ。……という、夢に出てきた幻影であったが、ジェイソンに襲われた恐怖で極限状態に追い込まれたクリス・ヒギンズにトドメを刺してしまったらしく、後日警察に保護された彼女はすっかり精神に異常をきたしてしまい、発狂しながらパトカーに乗せられて退場した。
13日の金曜日 完結編 / 不死身を誇ったジェイソンにもいよいよ終わりの時が訪れる…。
不死身の殺人鬼ジェイソンの最期を描いた(この当時の)シリーズ完結編。本作ではエロ要素をやたらと前面に押し出している。
トリッシュ(演:キンバリー・ベック/吹替:小山茉美)は、トミーの姉。本作のヒロインであり、終盤ではトミーと共にジェイソンに立ち向かっていた。本作「13日の金曜日 完結編」の「ファイナル・ガール」。
前作の最後でついに倒されたジェイソンだったが、運び込まれた死体安置所で突然復活するとクリスタルレイクに舞い戻った。またしても殺戮を繰り返すジェイソンは、やがて湖畔の別荘に滞在するトリッシュとトミー少年に迫るのだった…。
ティナ(演:カミラ・ムーア/吹替:藩恵子)は、双子のお色気姉妹の1人。全裸で泳ぎおっぱいとお尻を惜しげもなく視聴者に披露してくれる。別荘二階で窓から外に投げ出されて自動車の屋根に激突して死亡。
サマンサ(演:ジュディ・アロンソン/吹替:深見理佳)は、ポールの恋人。1人で夜の湖を泳いでゴムボートで寝ていたところをボートごとナタで胴体を貫かれて死亡。
サラ(演:バーバラ・ハワード/吹替:安永沙都子)は、ダグの恋人。 肉食系が多い女性陣の中では結構おとなしめの性格。別荘の玄関でドア越しにオノを胸に叩き込まれて死亡。
ジミー(演:クリスピン・グローヴァー/吹替:鈴置洋孝)は、恋人が欲しくてたまらない独り身の青年。台所で手の甲を栓抜きで突き刺された後、顔面に肉切り包丁を叩き込まれて死亡。
クライマックスでジェイソンを倒す事に成功するトリッシュとトミー。トミーが止めを刺す。
トミーを後ろから羽交い絞めにしているジェイソンの首に強烈な一撃を食らわすトリッシュ。
ジェイソンの手のひらをナタで打ち砕き、手のひらを引き裂くトリッシュ。痛々しいシーンとして有名。
「13日の金曜日 完結編」に登場したジェイソンの素顔。
トリッシュのジェイソンの顔面へのナタの一撃でマスクが外れてその素顔が露呈した。
洗面所でスキンヘッドにしたトミー少年。主人公のトミーは、終盤では髪をスキンヘッドに剃ってジェイソンと対峙した。
トミー少年は、過去の新聞でクリスタル湖の事件の記事を読み、そこに記載されていたジェイソンの似顔絵を見て、少年の頃のジェイソンの姿(スキンヘッド)に似せることで、ジェイソンの殺意を押えようとした。
最後はスキンヘッドにしたトミーに幼い自身と重ねて混乱し、反撃してきたトリッシュを襲おうとした所を、トミーによって左側頭部に鉈を叩き込まれ、更に前のめりに倒れた事で鉈が脳を貫通。遂にジェイソンは、絶命を迎える事になったのだった…。
新・13日の金曜日 / 果たしてジェイソンが生き返ったのか、それとも第2の殺人鬼か…。
前作でジェイソンを葬った少年トミーが成長し、再び現れた殺人鬼に挑む内容となっている。切り裂かれても車にひかれても立ち上がる殺人鬼の不死身ぶり、そして犠牲者の数は過去作を上回る。
かつてジェイソンを倒したトミー少年は18歳に成長したが、当時のショックから今も立ち直れず、精神病院で治療を続けていた。何とか少しずつ病状が回復し、森の中の比較的自由な雰囲気の病院へと移ることに。
しかしトミーが入所して間もなく、患者の一人が別の患者を斧で殺してしまう。それを皮切りに、不可解な連続殺人が起きていく。ホッケーマスクを付けた人物の姿も目撃され、警察はジェイソンによる仕業だと確信する。
ロビン(演:ジュリエット・カミンズ/吹替:玉川紗己子)は、精神病院の患者。メンバーの中ではマトモそうな人。自室のベッドに寝ている時に下から鉈でベッドごと胸を貫かれて死亡(血しぶきが飛ぶ胸部が露出しているノーカット版の画像)。
本作のヒロインのパムは、クライマックスではチェーンソーを持ってジェイソンに立ち向かった。
衝撃のラスト。ジェイソンの正体は…偽ジェイソンの出現。
ジェイソンの正体は、ロイ・バーンズ。序盤で起きた騒動で息子が殺された際にその様子を目の当たりにしたのをキッカケに発狂してしまい、息子の復讐のためにジェイソンに変装して次々と殺人を重ねたのが本作の真相であった。本物のジェイソンに劣らぬ頑丈さと怪力を披露していた。
つまり、本物のジェイソンは本当に死亡しており、本作の時点で彼の遺体が墓に埋葬されていると思われる。そのせいか、一部では『偽ジェイソン』と呼ばれている。
18人もの人間を次々と殺害した偽ジェイソンのロイ・バーンズは生き残ったトミーたちを追い詰めるが、彼の反撃に遭って片手を切断されたうえ、落下先にあった床の針山に串刺しとなり、死亡した。
クライマックスでトミー達の活躍により串刺しになって死亡。直後にマスクの下の素顔(偽物のジェイソン=ロイ・バーンズ)が露わになった。
『13日の金曜日 PART6/ジェイソンは生きていた!』 / 死んだはずのジェイソンが完全復活!もはやモンスター級の生命力に呆然!
PART2から完結編までに活躍したジェイソンは打たれ強い殺人鬼だったが、シリーズ6作目の本作より正真正銘の不死身の怪物として墓場から復活、傍若無人の限りを尽くしてホラー・ヒーローとしての地位を確立する。
幼少時にジェイソンを倒したトミーは、いつまでも付きまとう悪夢から逃れようとジェイソンの墓を掘り返す。ジェイソンは再び地獄からよみがえり、血まみれの殺りくを繰り返す!ジェイソンの墓に安置されていたジェイソンの腐乱した遺体。
トミー・ジャービスは子供の頃、それまでも大人が倒す事ができなかったジェイソンに立ち向かい、倒す事に成功した。しかし、成長したトミーはジェイソンはまだ生きているのではないかという恐怖に脅えていた。悪夢から逃れるため、トミーは友人とともにジェイソンの墓を掘り起こす。落雷を受けたジェイソンは復活する。
墓場の中で目覚めたジェイソン。落雷を受けたことで復活した。
しかし、不幸にも2人が見たものは、腐乱した死体ではなく復活の時を待つジェイソンだった。ジェイソンは再び地獄からよみがえり、血まみれの殺戮を繰り返す!!落雷を受けて復活し、墓場から起き上がったジェイソンは、早くもトミーの友人を殺害した。心臓を一突きで貫き、心臓を抉り取った。凄い怪力である。
復活し墓場から起き上がったジェイソン。その姿は影に覆われており、明瞭には示されなかった『13日の金曜日 PART6/ジェイソンは生きていた!』に登場するジェイソンの素顔。
ギャリス保安官(演:デヴィット・ケーガン/吹替:樋浦勉)は、フォレスト・グリーンの保安官。本編後半で娘のところへと向かおうとしたジェイソンに立ち向かったが、最期は身体を後ろ向きに二つ折りにされて死亡。
トミーとファイナル・ガールのメーガンの共闘によるジェイソンとの最後の戦い。
メーガン・ギャリス(演:ジェニファー・クック/吹替:高島雅羅)は、本作のヒロイン。ギャリス保安官の娘であり、初対面のトミーとイイ感じの仲になった。ラストでジェイソンにトドメを刺した。
ジェイソンは、終盤でボートに乗ったトミーの挑発におびき寄せられる形で皮肉にもクリスタル・レイクだった湖へと向かった。その際、少年時代と違って溺れる事なく平気で水中を移動していた。
そしてトミーが仕掛けた罠で重石をくくりつけられて水中に沈められたが、道連れと言わんばかりに彼を水中に引きずり込んだ。
直後にトミーは意識を失ったところ、彼を助けに向かったメーガンにボートのスクリューを顔面に当てられて絶命。
……と思いきやエピローグで湖の底に沈められたままの状態ながらも存命が示唆された(目が動いている)。
ジェイソンは生きている…ジェイソンの見開いた目のアップで物語は幕を閉じる。
『13日の金曜日 PART7/新しい恐怖』 / ジェイソンvs超能力少女のバトルが勃発!
不死身の殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズが超能力少女と対決するという新機軸でシリーズのマンネリを打破。テレキネシスで首吊り状態にされたり火あぶりにされたり、惨殺する側のジェイソンの「やられっぷり」が珍しく新鮮。
ティナ・シェパード(演:ラー・パーク・リンカーン)は、本作の主人公。クリスタルレイク付近で暮らす少女・ティナは、生まれつき超能力を備えた少女であったが、両親が夫婦喧嘩をした日の夜、ティナは家を飛び出してしまい、誤って父親を超能力で湖の底へと沈めてしまう。
それから数年後、クリスタルレイクへ戻ってきたティナは父親を生き返らせようと、父親の沈んだ湖に向かって念力を放つ。しかし出てきたのはティナの父親ではなく、トミーによって湖へと沈められた殺人鬼・ジェイソンであった。前作『13日の金曜日 PART6/ジェイソンは生きていた!』でトミーによって湖の底へと沈められた殺人鬼・ジェイソン…。
次々とキャンプ場に訪れた若者達を殺害していくジェイソンに、遂にティナは自らの超能力を駆使して立ち向かう。
アマンダ・シェパード(演:スーザン・ブルー)は、本作のヒロインのティナの母親。精神を病んだティナの治療の一環として彼女の主治医であるクルーズ医師と共にクリスタル・レイクに訪れた。中盤でティナを見世物同然としか見ていなかったクルーズ医師のゲスな本性に気づき、当然彼に激怒。その後、ジェイソンに襲われた際、そばにいたクルーズ医師に盾替わりの扱いをされ、ジェイソンに背中側から刺される(貫かれる)という哀れな最期を遂げた。
クルーズ医師(演:テリー・カイザー)は、ティナの主治医なのだが、ティナにまともな治療を施す気など無く、それどころか実験対象としか見ていなかった。ジェイソンに襲われた時に至ってはそばにいたアマンダを盾にして自分だけ助かろうとする等、タチの悪いクズ野郎と言える。最期は今までの報いを受けるかのごとくジェイソンに電動芝刈り機で処刑された。
ジュディ(デボラ・ケスラー)は、テントから寝袋ごと外に引きずり出され、木に激しく叩きつけられて死亡した。
メリッサ(演:スーザン・ジェニファー・サリバン)は、本作のお色気要員でニックに気のある金髪美女。ニックと親密になったティナに対し嫉妬心で彼女を侮辱していた。終盤まで生き延びるのだが、最期は顔面に斧を叩き込まれて死亡。
メリッサは、顔面に斧を叩き込まれて投げ飛ばされる。
ティナの超能力に圧倒されるジェイソン
ティナの超能力でホッケーマスク(仮面)を割られるジェイソン。腐敗したゾンビのような不気味すぎる素顔が露呈する。
ティナの超能力で首吊り状態にされたジェイソン。
ジェイソンは、今回は相手が悪すぎたのか、ティナの超能力で仮面を割られたり首吊り状態にされたり火だるまにされたり等、主人公にフルボッコされる。ティナの超能力で火だるまにされたジェイソン。屋敷も爆発炎上するが…ジェイソンは生きていた。
衝撃のラスト…ティナの父親が湖から唐突に登場して、ジェイソンに引導を渡した。
ジェイソンは、ティナに散々、圧倒されながらも不死身さからしぶとく襲いかかったが、クライマックスで彼女の超能力で突如、湖から現れたティナの父親のジョンに動きを封じられ、再び湖の底へと沈められて退場した。ティナの父親のジョン・シェパードは、クライマックスでティナの超能力で復活、湖から這い上がってジェイソンに引導を渡した。再度クリスタルレイクの底へと沈められたジェイソン。
『13日の金曜日 PART8/ジェイソンN.Y.へ』 / ジェイソンがマンハッタンに上陸して大暴れするシリーズ第8弾。
不死身の殺人鬼“ジェイソン”がニューヨークで起こす惨劇を描く、ホラー・シリーズ第8弾。殺人鬼ジェイソンがクリスタル・レイクから飛び出して大都会マンハッタンで暴れるというギャップが衝撃的なシリーズ異色作。物語の前半の舞台を大型客船に限定し、密室空間で惨劇を繰り広げていくアイデアが秀逸。
ジェイソンが超能力少女に倒されて数年。クリスタル・レイク高校の生徒たちが、大型客船ラザルス号でニューヨーク旅行へ向かう。船の中には、電気エネルギーで甦ったジェイソン(ケイン・ホッダー)も乗り込んでいた。逃げ場のない船中で学生たちが、次々にジェイソンにより殺されていく。エヴァ(演:ケリー・ヒュー/吹替:井上喜久子) は、東洋風の女性。追い詰められたダンスルームでジェイソンに絞殺された。
ジュリアス(演:V・C・デュプリー/吹替:二又一成)は、強豪のボクサーである黒人の青年。終盤、ニューヨークのビルの屋上でジェイソンとタイマンに挑むも桁外れに頑丈なジェイソンに敵うはずもなく、体力切れで追い詰められてしまう。
ジュリアスの全てのパンチを避けることなく受け続けた横綱相撲のジェイソン…格が違い過ぎる。そして、潔く死を覚悟した直後、ジェイソンの強烈なパンチ一発で首がもげて死亡。ビルの屋上から吹き飛んだジュリアスの首は、道路に設置されているゴミ箱(蓋が開いていたダストボックス)の中にスッポリと収まった。ナイスシュート…。
レ二ー(演:ジャンセン・ダジェット/吹替:深見梨加)は、本作の主人公。マカラロック先生の姪で卒業生の1人。幼い頃にクリスタル・レイクでジェイソンに出会った体験から水恐怖症に悩まされている。
レニーは劇薬をジェイソンにぶっかける。
ジェイソンの顔面に劇薬がぶっかかる。
劇薬を顔面にぶっかけられたジェイソンは…
劇薬をかけられたジェイソンの顔面は溶解する…たまらずマスクをはずすジェイソン…
『13日の金曜日 PART8/ジェイソンN.Y.へ』に登場するジェイソンの素顔。終盤、レニーに劇薬をかけられたため、顔が溶解している。
ジェイソンは、終盤、下水道に逃げたレニーとショーンを追いかけるが、待ち伏せしたレニーに劇薬をぶっかけられ、最期は有毒の産業廃棄物のプールに飲み込まれて退場した。
産業廃棄物のプールに飲み込まれて死亡したジェイソンが浮き上がってくる…。
『13日の金曜日/ジェイソンの命日』 / これまでのシリーズとは明らかに別物のジェイソン。ジェイソンの魂が色々な人に乗り移り殺戮を繰り返す番外編。
製作会社が前作までのParamountからNew Line Cinemaに変わった影響で、『エルム街の悪夢』『ヒドゥン』などの作品のエッセンスが取り入れられた意欲作。アクション色も加味されているが、残酷シーンはシリーズでも1,2位を争うほどの過激度になっている。
冒頭でいきなりジェイソンが死亡するという衝撃的なオープニングが特徴で前作のラストとも全く繋がらず、シリーズとの雰囲気も違う番外編のような内容となっている。
特殊部隊の砲撃で、遂にその身体を四散させられたジェイソン。だがその呪われた魂は、残された彼の心臓を媒介に人から人へと肉体転移を続け殺戮を繰り返す。四散したおのれの肉体を再生するために必要な、自身の血族ボーヒーズ家の女性の肉体を求めて…デボラは、騎乗位の最中に背後から串刺しにされ…
リア充のデボラは、ルークとテント内でセックスしていた。騎乗位の最中に背後から串刺しにされた上、そのまま肩口までぶった斬られて死亡。
ジェシカ・キンブル(演:カリ・キーガン/吹替:久川綾)は、スティーブンの妻。本作のお色気要員の1人であるが、実はジェイソンの姪。クライマックスでジェイソンにトドメを刺した。
ジェイソンはジェシカの持つ聖剣で心臓を貫かれて力を失い、地面から現れた巨大な手に引きずり込まれて地獄に落とされる。
衝撃のラスト…ラストシーンでまさかのフレディ・クルーガーの登場。ジェイソンのマスクをフレディ・クルーガーが回収する…。
ジェイソンのマスクをフレディ・クルーガーが回収する…。カギ爪が付いた右手のみ地面から現れてジェイソンのマスクを持ち去ってしまった。そして物語は『フレディVSジェイソン』へと続いていく……
本作は、『フレディVSジェイソン』のプロローグにあたることがラストで示唆される。
ジェイソンX 13日の金曜日 / 近未来SFパニックホラー。ジェイソンが、暗黒の大宇宙で殺戮を繰り返すシリーズ第10作目。
近未来。クリスタル湖研究所で働く科学者チームは、悪名高き連続殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズを捕らえることに成功した。ジェイソンを封じ込めるため、彼を冷凍し、超低温室に隔離することになったが、覚醒し、殺戮を繰り返す。唯一の生存者ローワンは、ジェイソンを超低温室へ誘い込み、ジェイソンの攻撃によって重傷を負い、自らも冷凍されてしまう…。
ジェイソン・ボーヒーズは、「ジェイソンX 13日の金曜日」では200人以上殺してやっと捕まり、何をしても死なないので仕方なく冷凍刑にされた。
ジェイソンに液体窒素に突っ込まされ、凍った顔面を粉々に割られて死亡したエイドリアン。ホラー映画史に残る残酷な人体破壊描写として有名。
エイドリアン(演:クリスティ・アンガス/吹替:斎藤恵理)は、教授に信頼されている優等生タイプ。
作中では命知らずにも冷凍状態のジェイソンを調べていた。ほどなく覚醒したジェイソンに液体窒素に突っ込まされ、凍った顔面を粉々に割られて死亡。
テーブルに叩きつけられて凍った顔面は粉々になり砕け散り、顔面が丸ごと抉り取られたような状態に。ホラー史に残るエイドリアンの壮絶な最期。
ファイナル・ガールの「ローワン」の影が薄くなるほど活躍する女性型アンドロイド「KM」(KM-14)
ローワン(演:レクサ・ドイグ/吹替:湯屋敦子)は、本作の主人公。クリスタルレイク調査団主任。序盤で研究所内で暴れたジェイソンを超低温室へ誘い込んで動きを封じたが、その際にジェイソンの鉈で負傷して意識を失ってしまい、その結果彼と共に冷凍保存される羽目になる。
それから455年後、ジェイソンと共に冷凍状態で発見され、宇宙船内の治療マシンで蘇生された。「ジェイソンX 13日の金曜日」に登場するジェイソンの素顔。検死解剖時のジェイソンの溶解した素顔。
KM(演:リサ・ライダー/吹替:唐沢潤)は、女性型アンドロイド。正式名称はKM-14(Kay-Em 14)。本編後半ではジェイソンに対抗する形でツナロンの手で戦闘用へと急遽改造されてボンデージのような漆黒のボディスーツ姿でジェイソンの前に立ちはだかった。
装備した銃火器に加え、アンドロイドのパワーを活かしたアクロバティックな格闘アクションでジェイソンを圧倒した。さすがのジェイソンも戦闘用アンドロイドには敵わず、頭部を破壊されて死亡する。
クライマックスでサイボーグ化されて復活したジェイソン(メタルジェイソン)の最期
メタルジェイソン(Uber Jason)は、クライマックスでサイボーグ化されて復活したジェイソン。時を越え場所を変えても相変わらず、しぶとく追ってくる恐怖の殺人鬼。
宇宙船が爆発寸前で生存した乗組員らは脱出ポッドに向かおうとする中、彼らの前に立ちふさがって再び女性型アンドロイドのKMと交戦。復活前とは逆にKMの銃撃を食らっても傷一つ付かず、お返しと言わんばかりにワンパンで彼女を大破させた(首が吹っ飛んだ)。
宇宙船が爆発した後、脱出ポッドに乗ったローワン達に襲いかかろうとしたが、ちょうど突撃してきたブロッドスキー軍曹に動きを封じられ、道連れにされる形で大気圏突入し摩擦熱で炎に包まれながらブロッドスキー軍曹と運命を共にし生死不明となる(そのまま地球のクリスタルレイクに沈む)。
エピローグでは焼け焦げたジェイソンのマスクが泉の底に沈んでいた……
フレディVSジェイソン / 「エルム街の悪夢」シリーズと「13日の金曜日」シリーズのクロスオーバー作品。
「エルム街の悪夢」シリーズと「13日の金曜日」シリーズのクロスオーバー作品で、前者の第8作目、後者の第11作目にあたり、『エルム街の悪夢 ザ・ファイナルナイトメア』(1991年)、『13日の金曜日 ジェイソンの命日』(1993年)の後が舞台。
『13日の金曜日』のジェイソンと『エルム街の悪夢』のフレディが夢の対決をする。
フレディが人々の夢に侵入し殺戮を繰り返した惨劇からすでに10年。現在、エルム街にあるフレディの古い屋敷に住む家族は、フレディの復活を怖れて夢を見ないよう細心の注意をしていた。もう若者たちの中にフレディの存在を知る者はほとんどいなかった。こんな状況はフレディにとってとても耐えられるものではない。そんな時、フレディはもう一人の殺人鬼ジェイソンの存在を知る。彼を利用することで再び地獄から這い出てエルム街に恐怖をもたらすことができると思いついたフレディは、さっそくジェイソンの夢に忍び込むのだったが…。
トレイ(演:ジェシー・ハッチ/吹替:武藤正史)は、ギブの恋人。本作におけるリア充。背中をジェイソンにメッタ刺しされた上で、最後にベッドごと背骨が折られる壮絶な最期。
ローリー・キャンベル(演:モニカ・キーナ/吹替:岡寛恵)は、本作の主人公。フレディの屋敷で父親と2人暮らしの高校生。かつてフレディに母親を殺された過去を持つ。作中ではフレディとジェイソンの両方に狙われるというある意味贅沢な災難に直面する事に。
最後には、現実世界でフレディとジェイソンの激しい戦いが始まる。
ジェイソンの顔面がフレディの鉄の爪で貫かれた…ジェイソンはフレディに殺害される。フレディが勝利したかのように思われたが、母親の復讐のためローリーは火を放ち爆破する。爆発に巻き込まれ炎上し吹き飛ぶジェイソンとフレディ。怒ったフレディはローリーに襲い掛かる。
しかし、死んだはずのジェイソンが一瞬、海から浮上してきて、フレディの背後から、フレディの右腕(の鉄の爪)でフレディの心臓を貫いた…。ジェイソンの強烈な一撃(自身の鉄の爪)を受けたフレディは左手に持っていたナタを落としてしまう。
ローリーは、フレディが落としたナタを拾い、フレディの首を力いっぱいはねた。ローリがとうとう母親の仇を討つ。
ローリーのナタの一撃を受けて、首が吹っ飛ぶフレディ。血しぶきが舞う名スプラッターシーンになっている。
首チョンパされたフレディ…。止めを刺した。
吹き飛んだフレディの生首は海に沈んでいく…。火の海の中ウィルを担ぎローリーは去っていく。
その後、ジェイソンが湖から出てくる。その手にはフレディの生首が。
しかし、フレディの首は薄気味笑いを浮かべジェイソンを見るのであった(ウィンクをするフレディ)。
13日の金曜日(2009年) / 13日の金曜日シリーズのリメイク作品(リブート作品)。
ホラー映画の金字塔「13日の金曜日」のリメイク(リブート版)。1980年に登場し、数多くのシリーズとブームを生み出したスラッシャー映画の代名詞的作品を、ヒットメーカー、マイケル・ベイ製作によって新たに書き起こしたスプラッター・ホラー。『フレディVSジェイソン』に次ぐシリーズ第2位の興行収入を記録した。
「13日の金曜日(2009年)」に登場するジェイソンの素顔。大人の事情なのか…影に覆われ明瞭には示されなかったジェイソンの素顔。
クリスタル・レイクはかつて美しい自然に囲まれ、若者たちに人気のキャンプ場だった。ところがある日、一人の少年が湖で溺死するという事故が起き、キャンプ場は閉鎖されることに。それから数十年後、キャンプ場が再開された。しかし、ほどなくしてそこを訪れた若者の一行が行方不明になってしまう。またさらに、その事態を知る由もないジェナら大学生のグループがキャンプ場にやって来る。
一方、行方不明となった妹ホイットニー・ミラーを探すためクリスタル・レイクに向かう青年クレイ・ミラー。彼は現地で知り合ったジェナの協力のもと、わずかな手掛かりから妹の捜索を開始する。だがそんな中、彼らをつけ狙うがごとく、ホッケーマスクを被った一人の大男が森の中をうごめいていた…。
リブート版「13日の金曜日」は、セクシークィーンの宝庫として注目された。
チェルシー(ウィラ・フォード)は、ノーランの彼女。トップレスでジェットスキーを楽しむ。2001年から2008年に渡って「世界一セクシーな美女トップ100」に選出されているチェルシー役のウィラ・フォードは、本作でフルヌードになった。
チェルシーは、ジェイソンによって頭に銛を突き刺されて死亡する。
ジェイソンが頭に突き刺した銛を上に引き抜く際に、水面に隠れていたチェルシー(ウィラ・フォード)の上半身が浮き上がる演出によって、お色気サービスが…。
ブリー役を演じるジュリアナ・ギルの刺激的な濡れ場も話題に。
最後の生き残り(ファイナル・ガール)のホイットニー・ミラーはジェイソンの亡き母の振りをすることでジェイソンの気を散らした。「13日の金曜日 PART2」の「ファイナル・ガール」のジニーのオマージュ。
ホイットニー・ミラーは、友人たちが惨殺された後、ジェイソンに監禁されていた。ホイットニーの面影はジェイソンの亡き母の若かりし頃によく似ており、ジェイソンに懐かしい母の記憶を思い起こさせるため、ホイットニーを殺さず生かしていたのだった。
ホイットニー・ミラーは、「13日の金曜日 PART2」の「ファイナル・ガール」のジニーをリメイクしたキャラクター。
そのため、ジニーのジェイソン対策と同様に、ホイットニー・ミラーはジェイソンの亡き母のパメラ・ボーヒーズの振りをすることでジェイソンの気を散らした。2作目と同様にホイットニーの術中にはまったジェイソンは亡き母の幻覚を見る。
ホイットニー・ミラーは、兄のクレイ・ミラーと協力してジェイソンを倒した。ホイットニーがジェイソンに止めを刺した。
ジェイソンは死んだ…。
1作目の「衝撃のラスト」のオマージュ…夢なのか、現実なのか?
ジェイソンが水面から飛び出して、ホイットニー・ミラーに襲い掛かるラストシーンは、1作目のラストのジェイソンがアリスを湖に引きずり込んだシーンのオマージュ。
現実なのか悪夢なのかは不明。ゆえにジェイソンに襲われたホイットニーとクレイの生死も不明。
「13日の金曜日」(1980年)の元ネタ/スラッシャー映画の原点「血みどろの入江」(1971年)
血みどろの入江(原題:A Bay of Blood)は、イタリアのマリオ・バーヴァ監督による1971年のホラー映画。血みどろの入江はスプラッター映画の最初期の1作、スラッシャー映画の原点と見なされている。また「13日の金曜日」(1980年)の元ネタとして知られる。
スラッシャー映画の原点「血みどろの入江」(1971年)
耽美派ホラーの名匠、マリオ・バーヴァ監督による残酷サスペンスホラー。美しい海辺を臨む豪邸で老伯爵夫人が殺害され、犯人である夫も行方不明になった。夫人が残した莫大な遺産をめぐり、娘のレナータら親族や関係者たちが入江に集まって来るが…。
「サスペリア」のダリオ・アルジェントが密かに偏愛し、「13日の金曜日」シリーズにも絶大な影響を与えた衝撃作がニューマスターで登場!首が飛び、喉が裂け、槍が胴体を貫通し、顔面を鉈が叩き割る!凄惨 な流血描写と共に、耽美派ホラーの名匠マリオ・バーヴァが、欲望渦巻く殺人劇をデカダンス溢れる筆致で描いた残酷サスペンス。
美しい海辺を望む豪邸で老伯爵夫人が自殺を装って殺害され、犯人である夫も何者かに襲われて行方不明となった。夫人が残した莫大な遺産“湾の所有権”を巡り、娘のレナータら、親族や関係者たちが入江に集まっ てくる。だが、彼らは一人、また一人と姿なき殺人者の手にかかり、無残な最期を遂げてゆく。血の殺戮を繰り返す犯人は誰なのか?そして、不気味な死の静寂のなかで遺産を手にする者とは―。
映画冒頭で老伯爵夫人を殺害し、行方不明になっていた夫の死体。水死体に蛸を這わせるグロテスクな描写。見せ場のひとつである有名なショックシーン。
性行為に夢中になっていたカップルの男女が、二人とも串刺しになって死亡。スラッシャー映画のお約束である「セックスをすると殺される」ギミックが生まれる。
「13日の金曜日」を先取りしたような「若者の顔面に鉈を打ち込む」、「水死体に蛸を這わせるグロテスクな描写」など、当時としては、他にはないほどの残酷なゴア・スプラッター描写が満載。
スラッシャー映画では、殺害方法として「若者の顔面に鉈を打ち込む」という伝統(お約束)が生まれた。
『血みどろの入江』は残酷描写の演出におけるビジュアル面とストーリーラインにおいて、1980年代のスプラッター・ブームにおける火つけ役となる『13日の金曜日』(1980年)に多大な影響を及ぼすこととなる。
バーヴァの『血みどろの入江』を皮切りに、当時イタリアで流行していたジャッロとよばれる推理サスペンス映画が、生々しい残酷描写を積極的に取り入れ始める。
70年代のイタリア製スリラーは、犯人捜しの推理ミステリーの体裁を取りながら、血みどろのスプラッター描写を露骨に表現したことで刺激に飢えた若い観客からの支持を得た。